ニュース
同性カップルに「子ども」が誕生する日 遺伝情報を基に遺伝データを生成
2月3~14日、国立新美術館で展示。
advertisement
――同性カップルの子どもの誕生。
2015年、渋谷区や世田谷区が同性カップルをパートナーとして認める公的書類を発行するなど、日本でも大きな話題となった同性カップルに対する社会のあり方。そんな彼・彼女らの「家族写真」を制作した作品が第19回文化庁メディア芸術祭で展示されている。
この作品は、実在する同性カップルの遺伝情報を基に子どもの遺伝データをランダムに生成し制作したもの。遺伝子解析サービス「23andMe」を用いてカップルの遺伝データをWebシミュレーターにアップロードすると、子どもの遺伝情報が出力される。作品は遺伝情報を基に写真、ウェブ、映像、書籍とさまざまな形を持つ。
advertisement
「遺伝情報の解釈がフィクションである」ことから審査会では議論があったとのことだが、「SFを美術に仕立て問題提起を装いつつ、虚実ないまぜに人々を感動させるプロジェクトだとすれば、美術としては嫌悪感を抱かれかねない前述の指摘はすべて、むしろ称揚されるべき諸点へと反転する」としてアート部門優秀賞を得た。
遺伝情報は髪の毛の特徴や、糖尿病のリスク、痩せやすさ、性格など。現在の科学技術では同性間の子どもを誕生させることはできないが、これをアートとして打ち出している。
技術的・倫理的な課題を含むこの作品。アートは何ができるのかを模索するための試みでもあるという。
(太田智美)
関連記事
ソフトバンクが同性パートナー証明書類による家族割引を可能に au、ドコモに続いての発表
なお、以前より同じ住所に住んでいることが確認できれば家族と認めていました。ドコモが「同性カップル」にファミリー割引の適用を発表 渋谷区発行の「パートナーシップ証明書」などで
パートナーシップを証明する書類などがあればサービスを利用できるように。渋谷区に続き世田谷区も同性カップルを公認へ パートナーの宣誓認める書類交付
11月をめどに発行。KDDI、「同性カップルでも家族割適用」の方針固める
他のキャリアも続くかどうか期待が高まります。東京・渋谷区区議会で「同性パートナーシップ条例」可決 同性婚やパートナーシップ法への大きな一歩との声
3月31日の渋谷区区議会で賛成多数で可決されました。渋谷区が同性カップルに「パートナーシップ証明書」を発行する条例案の提出を決定! 世田谷区も検討
同性カップルさんに朗報!
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.