小笠原村観光局のポスター、シンプルなのにインパクトがあると話題に 自然の魅力を画像を使わずに紹介
あえて白黒。
小笠原諸島といえば、東京都に属していながら豊かな自然が楽しめる観光地として有名。その魅力を、文字だけでアピールするシンプルなポスターが話題になっています。
ポスターはすべて白黒。「固有種94%」「1月1日海開き」と大きな文字を掲載し、小笠原諸島ならではの自然環境などを紹介しています。また、水平線に見立てた横線と大小の「クジラ」「イルカ」という文字で、水面を跳ねている様子を表現したものも。下部に小さくカラー画像が入っていますが、文字のインパクトが強く気付かない人もいるのでは?
どうして、このようにシンプルなポスターを作ったのでしょうか。製作した小笠原村観光局に話を聞いたところ、自然の美しさをアピールする方法について、デザインを担当した外注先と話し合い試行錯誤した結果、このような形になったとのこと。
同観光局では、小笠原諸島を取り上げたガイドブックの校正作業をほぼすべて請け負っているのですが、最近は印刷技術の向上などにより、きれいなカラー写真を掲載する傾向があるそう。決して悪いことではないものの、カラー写真を使わない昔のガイドブックの方が想像力が膨らみ、現地まで足を運んで実物を見る楽しみがあったのではないかという思いから、そもそも画像を使わないデザインを採用しました。
製作されたのは2014年。島好きが集まるイベントやコミュニティーに持っていき、パネルとして展示しています。自然を売りにした観光地のポスターはほとんど画像が入っているため、白黒のシンプルなデザインはかえって目を引くといいます。また、小笠原諸島の自然を映した写真や動画をWeb上に公開しており、ポスターで膨らんだイメージを補完するために見てもらうことができると話していました。
(マッハ・キショ松)
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