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ふくろうだけじゃない、タカもいるよ! 奈良にオープンしたふくろうカフェに行ってきました(2/2 ページ)

ふくろうと触れあったり、ハリスホークを腕に止まらせたりできる「ふくろうカフェならまち」を訪問。園長さんにふくろうの魅力を聞きました。

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ふくろうを同じ部屋にたくさん置く意外な理由


小型のふくろうたち

 壁を背に一列に並ぶふくろうたち。ひとつの空間にさまざまな種類のふくろうが一堂に集まること、それは自然界にはないと思われる。しかし、ふくろうを同じ部屋に何羽も居させているのには、ちゃんとした理由があると佐藤園長は語る。「ふくろうは1羽だけにしておくと、神経質になり、縄張り意識が強くなりすぎてしまうんです。人間や他のふくろうと同じ部屋に置いてやる。近くのふくろうが人間と仲良くしている様子を見せて、『自分も大丈夫だ』と安心感を与える。そうすると性格が丸くなります」

 しかし、ふくろうを同じ空間にするにも、工夫や配慮は必要だ。隣にするのはケンカにならないふくろう同士にしているという。ふくろう同士を一緒に置いてみて、相性を確認する。くちばしでつつき合うくらいなら仲が良いので隣にしても大丈夫だが、どちらかが足でつかみかかろうとする場合は相性が悪いので離さなければならない。別々の種類でも仲がいいふくろうもいれば、同じ種類でも仲が悪いふくろうもいるという。

 もちろん、種類による性質にも気を配る。メンフクロウは同じ種類同士で仲良くなることが多く、別の種類のふくろうと一緒にすると嫌がるので、カフェのメンフクロウ「タンタン」と「メンメン」は2羽だけ他のふくろうから離している。また、小型のふくろうは大型のふくろうを怖がりストレスを感じてしまうため、距離を置いているようだ。「お客様に触っていただくときも、ふくろうを手に持ったまま歩きまわらず、座っていただくように注意しています」(園長)。小型のふくろうは大型のふくろうに近付くとパニックになるので、注意を払っているとのこと。

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メンフクロウの「タンタン」と「メンメン」。後ろにはスタッフが作った、夏をイメージしたディスプレイ

 「ふくろうカフェならまち」には、ふくろう以外の猛禽類ハリスホーク、チョウゲンボウも展示されている。その理由について園長は、敷地が広いので大型のふくろうと小型のふくろうを分けてもスペースに余裕があること、いろいろな猛禽類に触れてその魅力を知ってもらいたいからと言う。

 「それとふくろうカフェってふくろうばっかりじゃないですか。家でワシミミズクとハリスホークを飼っていたのですけども、本当に頭のいいタカに触れてもらい、大迫力のフライトも体験して頂きたいと思いました」


フライト体験ができるハリスホーク(モモアカノスリ)「嵐」。頭が良く、温和な性格(写真は「ふくろうカフェならまち」Webサイトより)

チョウゲンボウ(ハヤブサ科の鳥)の「ボウ」は店頭であいさつ

魅力あふれるふくろうと、やさしく触れ合うために

 表情豊かで、人間に対して愛情を示すこともあるふくろうだが、触れ合うときにはどのようなことに気をつければいいだろうか。佐藤園長は「ここのカフェにいるふくろうは人を襲うことはありません」と前置きした上で、ふくろうが人に対する恐怖心から鋭い爪の生えた足で人の腕をつかみ、出血させてしまう恐れもあると語った。

 自分で勝手に判断して触ると、かまれたり、つかまれたりしてケガをする可能性がある。スタッフが受付で触れ合うときの注意点を説明しているのをしっかり聞き、ふくろうの近くの「この子はかみます」など表示などをきちんと読む必要があるとのこと。「見た目はかわいいけどふくろうはワシやタカと同じ、肉食の猛禽類。油断をしてはいけません」

 またふくろうの羽毛は犬や猫の毛よりもずっとデリケートなので、直接触るときは力を入れて触らない、胸から下を触ると嫌がるので触れない、などの注意点も。早くふくろうに触りたいため、受付でのスタッフの説明を聞き逃す人もいるそうだ。

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佐藤園長になでられ気持ちよさそうなベンガルミミズク「ガル」

 最後に佐藤園長からふくろうの魅力と、訪れる人へのメッセージを。

 「ふくろうは表情が変わるんで面白いですよ。お客様には『表情の変化や動きがあって、見ていて飽きない』と感想をいただいております。ふくろうのそう言った面白さをここで感じていただければいいな、と思っています」


フライトルームで飛ぶ、カラフトフクロウのピカソ

ふくろうカフェならまち

奈良県奈良市餅飯殿町30

近鉄「奈良駅」徒歩6分

入園料:1時間ドリンク付1300円(7月7日午後からオープン記念でしばらくは1000円)、小学生以下500円、2歳以下無料

Webサイト

Facebookページ

谷町邦子

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