ニュース
JASRAC、公正取引委員会の排除措置命令受け入れへ 「状況の変化を考慮した結果」
2009年から7年にわたり争われていましたが、これでJASRACに対する排除措置命令が確定した形となります。
advertisement
一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)は9月14日、2009年に公正取引委員会から受けていた排除措置命令について、取消しを求める申し立てを行っていましたが、これを取り下げたと発表しました。これにより、JASRACに対する排除措置命令が確定したことになります。
これまでJASRACは、テレビやラジオなどの放送局に対し、「使用回数にかかわらず定額で全ての楽曲使用を認める」という契約を結んでいましたが、こうした契約内容が他の事業社の参入を妨げているとして、2009年に公正取引委員会が排除措置命令を行使。JASRAC側はこれに対し「到底承服することができない」と、命令の取り消しを求める訴訟を提起していましたが、今回これが取り下げられた形となります。
取り下げの理由についてJASRACは、状況の変化を考慮した結果、排除措置命令の取消しを求めて争い続けるよりも、本来の業務に全力を尽くす方が有益であると判断した、と説明。今後も「著作権の保護と著作物の利用の円滑を図ることを通じて音楽文化の普及発展に寄与するという使命を果たすべく、全力を尽くす所存です」とコメントしています。
advertisement
関連記事
最高裁、放送事業者との包括契約めぐりJASRACおよび公取委の上告を棄却
JASRAC側は「私的独占に該当するものではない」ことを引き続き主張していく構え。JASRACは「他社を排除」と東京高裁 JASRAC「到底承服することができない」
JASRACを“無罪”とした公取委の審決を、東京高裁が取り消した。YouTubeが著作者をあべこべに判断 音源を無断使用された音楽家の動画が再生できなくなるトラブルが発生
MVの制作会社は、著作権侵害を見つけ対処するシステム「Content ID」で、自動的に申し立てしていたと見られています。「はてなダイアリー」で“楽曲の歌詞”の無断転載に削除依頼 回答しないと公開停止
対象記事は2000本以上。1月12日~15日に削除依頼メールを送付。音楽著作権管理団体「イーライセンス」と「JRC」が事業統合へ エイベックスが筆頭株主に
音楽業界に大きな動き。JASRAC、「無断BGM」に法的措置 全国258施設が対象
適法な利用を求めています。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.