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三仏寺投入堂、地震で損なわれた参拝道の復興決定 わずか数日でクラウドファンディング成功

旧来の参拝道は大きなひび割れができて使用できないため、別のルートを設けるとのこと。

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 鳥取県の三仏寺(さんぶつじ、仏は旧字)が、投入堂(なげいれどう)への参拝道を復興するため、クラウドファンディングサイトのReady forで支援を募集。開始後数日で目標額の2倍を超える450万円以上の資金が集まっています。

プロジェクトは開始早々に目標達成

 投入堂は山の断崖に建てられた三仏寺の奥院。開祖とされる呪術者・役小角(えんのおづの)が、仏堂を法力で山へ投げ入れたとの伝承からその名で呼ばれています。平安時代の素材が今でも残っており、このような険しい場所にどうやって建てたのかはいまだに謎。貴重な遺構として国宝に指定されています。

岸壁のくぼみに建てられた投入堂。地震で参拝道こそ損なわれたが、堂そのものは健在(プロジェクトページより)

 その参拝道も、山をはうように登る険しいもの。しかし、2016年10月の鳥取県中部地震により中腹の岩盤に大きなひび割れができ、立ち入ることができなくなってしまいました。専門家によると、従来の参拝道を修復するには億を超える費用と数年単位の工事期間が必要とのこと。代わりに被災箇所を迂回したルートを設け、早急に参拝を可能とするのがクラウドファンディングの目的です。

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2011年に撮影された参拝道の様子。ほぼ垂直の斜面をはうように登る(プロジェクトページより)
中腹にできた大きなひび割れ。2メートルを超える深さで非常に危険な状態(プロジェクトページより)

 迂回路の工事期間は4月8日~18日を予定。新設されるルートも険しいことには変わりなく、従来の「くさり坂」と同様壁面にくさりを設置し、それにつかまって上下する道が計画されています。また、震災でひび割れた危険な箇所は、周辺をフェンスで囲み立ち入りを禁止するとのこと。こうしてある程度の安全性を確保しつつ、元来の「修験の行場」としての歴史文化も継続できるとしています。

(沓澤真二)

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