ニュース

爆弾がはじけカウボーイが暴れる 「銀のさら」CMがクレイジー

実況「みんな自らの足で(馬に引きずられながら)銀のさらへ向かっています」

advertisement

 宅配寿司の「銀のさら」と銀座の高級店、野を駆けて100人のモニターが目指すのはどっちの寿司? そんな昭和のバラエティ番組めいたCMが注目を集めています。初オンエアは2007年のことですが、最近Twitterで紹介され再び話題に。お寿司のCMなのに、爆弾がはじけカウボーイが暴れるクレイジーな面白さは、10年経っても色あせていないようです。

「お笑いウルトラクイズ」や、「芸能人格付けチェック」の予選会のつもりでご覧ください
一応念を押しておきますが、宅配寿司のCMです

 富士山麓の平原に集められた、100人のモニターたち。遠方には銀のさらと、架空の高級店「高兵衛」が、寿司を用意して待っています。そして、100人が食べたいのはどちらの寿司か、検証するための競走が開始。合図の花火が鳴るやいなや、全員が高兵衛へ一直線に駆けていきます。ま、ぶっちゃけそうなりますよねー。

銀のさらに対するは、銀座の高級店「高兵衛」。おそらく、テレビによく出てくる老舗とは無関係です
スタートするなり、全員が高兵衛へ一直線。順当といえば順当

 しかし突然、アクシデントが頻発。高兵衛を目指す一団は、落とし穴に落とされ、どこからか湧いてきた剣道家に打ちのめされ、やむなく銀のさらへ進路を変えていきます。この地獄のような状況を指して、実況は「高兵衛を目指す人はどんどん減っています。多くの人が銀のさらを食べたいようです」と、明らかな偏向放送を淡々と展開。暴力で無理矢理選ばされてるだけじゃねーか!

advertisement
落とし穴や剣道家が、高兵衛へ進む者を阻む
モニターの一部は、たまらず銀のさらへ。まあ、本人の意思といえば意思ですが……

 モニターたちを網で捕らえたり鉄球で打ったりと、高兵衛へ進ませまいとする“謎の力”(棒読み)はどんどん過剰になり、進路上を爆破する暴挙にまで及びます。それでも実況は「高兵衛に向かう者はまったくいません」と冷静。芯がブレないところだけはすごいと思います。悪い意味で。

高兵衛ルートへ残った者たちも、捕獲され打ちのめされと散々な目に
ついには行く手を爆破され、全員が高級寿司を諦めます

 最終的に、銀のさらサイドは出迎えの美女や現金を用意する懐柔策まで実行。捕らわれたモニターたちも、軽トラに積まれたり、馬に引きずられたりなどして運ばれ、100人全員が銀のさらを選んだことにされました。その間も実況のコメントは「味で勝負する銀のさら」「皆自らの意思で、自らの足で銀のさらを目指しています」とそらぞらしい調子。最後まで映像と実況がかみ合わないCMでしたが、結果だけを見れば「寿司といえば銀のさら」で満場一致となりました。もう、経緯は見なかったことにしよう……。

実況「味で勝負する銀のさら」(映像とは関係なさそうですが、そう言っています)
実況「匠の技で勝負する銀のさら」(本当にそう言っています)
実況「自らの足で銀のさらを目指しています」(強引に輸送されているように見えますが、実況はそう言っているので仕方ない)
実況「寿司と言えば銀のさら」(結果だけ見るとそういうことになっています)

 銀のさらは2006年以来、毎年こうしたトリッキーなCMを制作。多くの広告祭で受賞を勝ち取っています。過去のCMは公式のギャラリーページにまとめられているので、ぜひご覧ください。「寿司とは? そして広告とは?」と、哲学的な疑問が持ち上がることうけあいです。

2017年の最新作は「結婚」がテーマ。IQの低そうな挙式の妄想をする若いカップルが、寿司のチカラで更生します。どういうことだよ

(沓澤真二)

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

記事ランキング

  1. 一般家庭で暮らすワニ、“ご飯だよ”の合図を聞いた瞬間 400万再生の予想外すぎる顔に「温室育ちの純粋な目をしてて草」
  2. 母「昔は男性からモテまくりだった」→娘は信じられなかったが…… 当時の“説得力ある姿”が260万再生「なんてこった!」【海外】
  3. 「目を疑った」 “8割引”も……恵方巻の「大幅値引き」目撃相次ぐ 「予約購入は少数派」消費者との温度差も
  4. 「押すなよ、絶対に押すなよ」なポーズの猫ちゃん→次の瞬間…… 笑っちゃうほどの展開が200万再生「爆笑しました」
  5. 真冬なのに“様子がおかしい木”を発見→近付きよく見てみると…… まさかの正体が200万表示「初めてみた」「マジで存在するんだ」
  6. 生後2カ月で迎えた保護たぬき、犬に囲まれて育ち5カ月後…… 見事な“オラオラ俺様モード”に「愛嬌の塊みたい」「可愛すぎて虜」
  7. 「許されると思ってんの?」 スマホのアラームを設定→翌朝…… “絶望の通知内容”が430万表示 「ほんとこれ」
  8. 【編み物】彼氏のために、緑と黄緑の毛糸を正方形に編んでつなげると…… 圧巻のおしゃれな大作完成に「息をのむほどすばらしいよ」
  9. 27歳女性がひとりで営む“おにぎり屋台”が話題沸騰中 必死にリヤカー引く姿に「なんだか泣けました」「見かけたら必ず買う!」400万再生
  10. 妻「おはぎ教室行ってくる!」→持って帰ってきたものは…… 妻が作った“衝撃のおはぎ”が400万表示 「知ってるおはぎと違う」