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総務省、電気通信事業者に対し消費者保護ルールの実施状況を調査 携帯電話契約の説明が不十分な事例多数

NTTドコモに対しては初期契約解除制度における不適切な運用があったとして、抜本的な改善を求める指導をしています。

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 「電気通信事業法等の一部を改正する法律」が2016年5月21日に施行され、携帯電話や光回線などの電気通信サービスについて新たな消費者保護ルールが導入されました。その後総務省は、初期契約解除制度や自動更新時の事前通知といったルールが守られているか調査を実施。公開された2016年度分の調査結果で、携帯電話契約における説明が不十分な事例が多く示されています。

総務省の発表

 対象事業者は、携帯電話キャリア3社、光通信18社、MVNO15社、CATV27社、分離型ISP7社。総務省と消費生活センター等に寄せられた苦情相談に加え、事業者への書面回答や、覆面調査や利用者アンケートによる定期調査の結果を分析しています。

 苦情については店舗を発生元とするものが約半分。通信料金や割引の説明不足やオプションサービス等に関する認識不一致、などがいずれも10%以上と上位を占めています。

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 こうした傾向は覆面調査でも確認されており、「料金プランについて、期間拘束・自動更新付き(いわゆる2年縛り)以外の選択肢の紹介が全くなかった(68%)」「解約時の費用について、個別の解約費用の十分な説明がなかった(51%)」「確認措置について適切に説明されなかった(79%)」といった事例を、同省は法令の実施状況が悪いとしています。

料金プランや2年縛りに関する説明不足が目立つ

 特に初期契約解除制度の運用状況を検証したところ、NTTドコモでは不適切な運用が確認され、契約解除に応じた数も著しく少なかったとのこと。総務省は同社に対し原因の検証と究明を求め、ユーザー視点に立った対応がされるよう改善を求める指導をしました。

 光通信事業者の場合は電話勧誘販売にかかわる苦情相談が約半数と最も多く、大多数が携帯電話同様、2年縛りの仕組みに関する内容となっています。また、近年利用者が増加しつつあるMVNOについてはWeb通販にかかわる苦情相談が多く、特に通信速度に関する内容が多いもよう。苦情件数自体はキャリア回線の4分の1ですが、契約数がキャリアの約10分の1であることを考慮すると、決して少ないとはいえない状況とされています。

(沓澤真二)

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