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例年より速いペースで融解進む ウェザーニューズが「北極海の海氷傾向」を発表

海氷域面積が観測史上2番目の小ささになる見込みです。

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 ウェザーニューズのグローバルアイスセンターは7月13日、2017年の「北極海の海氷傾向」を発表。例年を上回るペースで融解が進んでいて、最小面積は観測史上2番目に小さい面積まで縮小する見込みだと報告しました。

2017年7月13日時点の「北極海の海氷分布」(緑色部分は「過去の航路開通期間」、赤・黄色部分は「2017年の予想開通期間」)

 現在の北極海の海氷面積は800万平方キロメートルで、これが9月中頃に390万平方キロメートルまで小さくなる見込みです。これは2012年夏季の328万平方キロメートルに次いで、2番目に小さい面積となります。

 特にロシア沿岸域(北東)では、冬から春にかけて海氷の流動が強まったことにより融解が速くなっているもよう。一方で北西では、海氷が例年以上に残ってしまっている場所も存在。こちらは地球温暖化によって長期的な減少傾向にある北極海の海氷が以前よりも流動的になった結果、それらの地域に流れ込んでしまった可能性が挙げられています。

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 またこれにより北極海の北東航路は昨年に比べて1カ月早い8月中旬に、北西航路は9月上旬にそれぞれ開通する見通しです。

2012年以降の海氷域面積推移(年別)※2017 年の点線は予想
2012年に初めて400万平方キロメートルを割った以来の小ささとなりそうです

 ちなみに南極域の海氷面積は、2017年3月にJAXA地球観測研究センターが観測史上最小を記録したことを発表。また先日には南極で重さ1兆トンほどある巨大な氷山が分離したことが報告されました。研究者は、この分離は自然事象で人為的な気候変動との関連は認識していないとしつつも、南極の棚氷が非常に不安定な状態になったとしています。

(宮原れい)

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