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特定の眼鏡を掛けた人にだけ見えるPCディスプレイに驚きの声多数 「謎技術」「どうなってんだ」「これ欲しい」

ニヤつき過ぎには注意です。

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 何にも映っていない画面を見て作業しているだと? ――特定の眼鏡を掛けた人にだけ見えるディスプレイが製作され、Twitterで「すごい!」「どうなってんだ」「これ欲しい」と話題になっています。もしかして最強ののぞき見防止仕様なのでは……!?

もはや魔法!
レンズを通した時だけ画面が表示されているだと……?

 「周りの目を気にせずネットサーフができる」と投稿された動画では、ディスプレイに真っ白な画面しか表示されていないノートパソコンが。そしてそこに登場したのは薄い一枚の眼鏡レンズらしきもの。それがディスプレイの前にきた瞬間、そのレンズの中にだけネットサーフしているブラウザ画面が映し出されています。これは一体……?

通常時は何にも見えない画面真っ白状態です
あれあれあれ……?

 投稿したのは「clear-mint」のサークル名で同人活動などを行っているゆき(@yk_ichinomiya)さん。仕組みについてはツイートでも軽く解説していますが、一言で言うと、もともとディスプレイに貼られていた画面を見るために必要なフィルターをはがしてそれをレンズの形にしたというシンプルなものです。

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 液晶パネル(ディスプレイの画像表示部分)の表面には“偏光フィルター”という、液晶が発した光をコントロールするための薄い層があり、それをノートパソコンからはがすことで映像が真っ白に。あとは偏光フィルターを使った眼鏡があれば(動画中では映画館の3Dメガネを使用)、それを掛けている人しか見えないディスプレイの完成です(関連記事)。

作業はなかなか危険が伴う内容です

 ゆきさんに思いついたきっかけについて聞いてみると、職場に廃棄予定のパソコンがあり、それを分解して遊ぼうと思ったのが始まりで、最初は「冷陰極管の交換手順を調べようと思っていた」そうです。しかし「ふと、液晶パネル自体の構造が気になり、偏光フィルターをはがしたら面白いのでは……?」という発想から、それまでの知識や以前に聞いた話などを思い出しつつ制作するに至ったとのこと。

 改造可能なものについては「通常のパソコンの液晶であれば基本的にOKだと思われます」と、だいたいは大丈夫そうですが、製品・種類によっては分解が困難かもしれないとしています。ちなみにスマホの液晶は試していないため不明です。

※「有機ELディスプレイ」については「液晶パネルとは構造が異なるので同じことはできません」とのこと

不思議なレンズの正体は「偏光フィルター」でした

 また考えられる用途についても伺うと、やはり第一は「ショルダーハッキング(のぞき見)の防止です」とゆきさん。公共の場でネット閲覧する際の“アカウント乗っ取り”や“ストーカー被害”に遭う危険性を下げる方法として、一定の有効性が望めるのでは? と提案しつつ、他にも「一風変わったデジタルサイネージ(電子看板)」という案に、「公共の場で少し恥ずかしいコンテンツを視聴する際にも使えると思います」と紳士的な案も出してくれました。すごい分かる。

 ただし、同様の偏光フィルター眼鏡でのぞかれた場合は見られてしまうという注意点は覚えておくべきでしょう。ゆきさんは映画館の3Dメガネのフィルター(円偏光フィルター)を裏返すことで直線偏光フィルターとして使えたとのことでした。

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当たり前ですが、きちんと眼鏡として両目でかければ全画面が見られます

 仕組みが簡単だと分かると一度試してみたくなりますが、素人が実際にやろうとすると「ええい、分からん!」となるのがオチです(※真似する場合は自己責任で)。ゆきさんも「偏光フィルタをはがした液晶は元に戻すことは難しいですし、作業は感電やケガの危険もあります」と話していて、実際に手袋なしでの作業中には破片で指先がズタズタになることもあったそうです……。

 そこでゆきさんは、思った以上に質問等を含め反響があったこともあり、「作り方を知りたい!」という方向けの同人誌を発行予定。中身は実際の作り方に、解説やイラスト付きの活用法の紹介をまとめた薄い本となる予定です。

 こちらは10月22日開催の技術書オンリーイベント「技術書典3」での頒布予定で、当日は今回作ったノートパソコンの展示も行いたいとしています。

続報の詳細が気になる方はゆきさんのアカウントをチェック!

画像提供:@yk_ichinomiyaさん

(宮原れい)

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