「データがtxt形式で保存されてる」「ここまでいじれるとか本当やばい」―― 混乱広がる「きららファンタジア」で一体何が起こったのか:モバクソ畑でつかまえて(1/3 ページ)
既に運営側が見解を発表していますが、実際は言われているような「いじり放題」ということはありません。
12月11日にスタートした、スマートフォン用ゲーム「きららファンタジア」を巡って、「データがtxt形式で保存されていて、ユーザー側でゲーム情報を書き換えることができる」というウワサが広がっています。運営側は20日、Twitterおよび公式サイトで「該当ファイルを変更、削除しても実際のプレイ時に反映はされません」とウワサを否定、不用意なファイルの改ざんは行わないよう注意を呼びかけました。
数万人、数十万人というユーザーが同じ空間で遊ぶオンラインゲーム(ソーシャルゲーム)では、データの改造や、課金アイテムの増殖などはあってはならないこと。ユーザー側でデータを簡単に書き換えられるなど、通常の設計ではまずあり得ないはずです。
にもかかわらず、なぜこのようなウワサが広がってしまったのか。ウワサはどこまで本当で、どこからが誇張だったのか。モバクソゲーサークル「それいゆ」発起人であり、スマートフォン用ゲームのトラブルに詳しい「怪しい隣人」(@BlackHandMaiden)さんに解説してもらいました。
ライター:怪しい隣人
出来の良くないソーシャルゲームを勝手に「モバクソゲー」と名付けて収集、記録、紹介しています。モバクソ死亡リストは500件を超えました。年々ソーシャルゲームが複雑になり、ダメさを判定するのに時間がかかるのが最近の悩みです。本業はインフラエンジニア。そのためソーシャルゲームの臨時メンテは祭り半分胃痛半分な気分です。
突如現れた“年末の魔物(特大)”
クソゲー界隈(かいわい)ではよく「年末の魔物」「夏の怪物」なんてことが言われまして、それはモバクソゲー界隈でも同じだったりします。夏も年末も、稼ぎ時を前に慌てて完成度の低いゲームをリリースしてしまうという、考えてみれば何の不思議もない現象です。
2015年は「ガールフレンド(♪)」が12月1日にリリースされ、Android版は350時間(14日と14時間)、iOS版は380時間(15日と20時間)のメンテ後復旧というデカイ爆弾があったのですが、2016年は何もありませんでした。このまま2017年も何もないのかな、と思っていたら特大の魔物がやってまいりました。それが「きららファンタジア」です。
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