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勝ったら私のファーストキスあげるよ アニメ「からかい上手の高木さん」第3話の“からかいポイント”(1/2 ページ)

【ネタバレあり】間接キスに相合傘、ああ気まぐれロマンティック。

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(C)Soichiro Yamamoto / Shogakukan 2014-2018.

 甘い青春一直線のアニメ「からかい上手の高木さん」。前回までのエンディング曲はいきものがかりの『気まぐれロマンティック』カバーでしたが――。

 さて、中学生が一緒に登下校しておいてウワサされないわけがないでしょ、な関係になっているアニメ3話で繰り出された高木さんのからかいポイントを振り返ってみましょう。今回はだいぶ高木さん攻め気味です。

その1:からかい度数90・間接キスは意識した方が負け「空き缶」

 缶ジュースを飲んでいた西片君。それを一口もらう高木さん。「あ、別にいいけどこれってさぁ…間接キス…だよね」西片君の魂胆は、高木さんを恥ずかしがらせようと言うものでした。

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 「間接キス」って言葉に困らされた人、多いんじゃないでしょうか。そのまま流してほしいのに、誰かが「あ、間接キスだ」と言った瞬間に微妙な空気になる。気になったらもう、唇をつけることができなくなってしまう。

間接キスは、意識して照れたもの負けなのだ(1巻P73)

 今回の西片君の攻め方は、それを踏まえた行動だったので、からかいとしてはなかなか的確だったと思います。同じことを例の女の子3人組にやったら大成功してたはず。

 しかし、高木さんは「言ったら恥ずかしくなる」の仕組みをよく理解していました。返したジュースで困る西片君に「間接キスだね」とグサリ。ここからは、クリティカルな攻めに転じます。

 空き缶投げ入れ勝負になったとき、西片君が投げた瞬間に高木さんが、爆弾発言。

「ファーストキス」ここポイント!(1巻P81)

 高木「もし西片が勝ったら私のファーストキスあげるよ。」

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 「キスしてあげる」ではなく「ファーストキスあげるよ」なのがミソ。選択権を西片に与えている。しかもファーストキスと明言。高木さんまだ誰ともキスしたことないんですってよ西片君、よかったね!

 アニメ1話でも出ていたように、西片君も高木さんに好きな人がいるんじゃないかとソワソワしています。今回で、少なくとも彼氏はいないことははっきりわかった。一言で「ドキドキ」と「安堵」を同時に投げかけてくる高木さん、クレバーです。

 じゃあ高木さんはどんな気持ちなんだろう。間接キスのときは気にしていない顔をしていましたが、果たして全く何も感じていなかったのか? このへんは全体を通してみないと見えない部分なので(からかいは照れ隠しなのかどうか、など)現時点ではわかりません。

 空き缶投げ勝負に勝った後は、西片君に「言うことを聞いてもらう」権利を放棄して「別にいいや 何もしなくても。」とも言っています。高木さんにしてみたら、2人でワイワイできる楽しい時間ができたというだけで、もう十分に幸せ。だから自転車あるのにわざわざ押して一緒に歩いているんだよ、西片君。

その2:からかい度数・10 西片君は高木さんのことで頭がいっぱい「筋トレ」

 珍しく高木さんのからかいが直接描かれず、西片君の奮闘がメインの話です。高木さんにからかわれるのが悔しい西片君。彼がとったのは、からかわれた回数×10回腕立て伏せをするという、修行でした。

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 西片「これは普段からからかわれすぎている自分への…罰なのだ。この苦しみを噛みしめながら…次こそはという意識を高めるのだ…この罰の目的はそこにあるのだから…!!」

ほんとバカだけど、プラスに転じるその姿勢いいと思う(1巻P54)

 本当に、男子中学生はバカだな!

 彼はわざわざ高木さんにからかわれた回数をカウントしている。最初は15回だったのが、3日後には54回に膨れ上がっている。腕立て540回!

 単純に増えているのもあるでしょうが、おそらく高木さんへの意識が強くなっている結果なんだと思います。「これはからかいに入れておこう」「ひょっとしたらさっきのはからかいなのでは」。意識的に観察すればするほど、発見も多くなる。

高木さんは、からかうけどウソはつかない(1巻P64)

 高木さんは、からかいはするけどウソはつきません。そこは西片君も知っています。「ちょっとだけどなんかたくましくなった気がするし」という彼女の瞳は純粋。

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 なあ知っているか、中学生男子は女の子に褒められると、一生忘れないで頑張れるんだぜ。

 このときの彼の筋トレが功を奏したからなのか、スピンオフ『からかい上手の(元)高木さん』では西片君は、ある意外な職業についていますので要チェック。

その3:からかい度数・80 密着状態で相手にドキドキワードを言わせる「傘」

 相合傘って、その行為よりも密着に近い距離で長い時間を共にするというシチュエーションが成立する関係かどうか、ってとこが大事だと思うんですよ。

 自分の周囲にあるパーソナルスペース(他人が近づいてきて受け入れられる距離)が大きめの日本人にとって、相合傘の距離数センチに並ぶのは、かなりハードルが高い。

相合傘、それは好きな人との距離を測る際の永遠の課題(1巻P105)

 相合傘は物理的に距離が近いだけに、緊張するなという方が無理だよ。高木さんは、すんなりと西片君の懐に入ってしまう。距離を詰めることにためらいがない。もっともそれは西片君にだけなのですが。

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距離数センチから、ゼロセンチへ(1巻P109)

 「今、2人で1つの傘を使ってるこの状況ってなんて言うんだっけ。」

 高木さんも無邪気なわけではありません、ちゃんと意識してはいます。こう言うのは、口にすることで恥ずかしさが何十倍にも大きくなるもの。西片君はこのからかいを無視せず全部まともに、顔を真っ赤にして受け止める。からかいは、相手がからかわれる姿勢でいてくれるからこそ、成立するものです。

 雨が降ってきたとき、高木さんは西片君に話しかけられるのを確信した上で、教室に残っていた説を唱えたい。ひょっとしたら、折りたたみ傘とかを持ってきていて、内緒にしているのではとすら……さすがに考えすぎかな、いや高木さんなら……。

 キスや相合傘のような、かなり直接的な接触の話をしても、ポーカーフェースの高木さん。そこは彼女なりにいろんなドキドキを楽しんでいるはずです。だって彼女だって、赤面すること、あるんですよ。是非原作を読んでください(特に5巻)。

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