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なぜ現実世界でレベル上がった……!? ドラクエXにハマって、世界中をサイクリングするようになった“リアル冒険者”

「私に最初に冒険というものを教えてくれたのはドラクエです」。

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 ネトゲ廃人になり、寝落ち対策のために室内でサイクリング。思いのほか、現実世界の脚力がレベルアップしてしまい、今では世界21カ国を自転車で走破するほどの実力者―― そんな信じがたいエピソードが、Twitter上で話題になっています。

見えにくいですが、操作はハンドルに固定されたコントローラーで

 この話を投稿したみぞさん(@groovy722)は、小学校高学年から中学校卒業までバンコクで生活。この数年間は自転車を利用しておらず、日本に住み始めてから久しぶりに乗るようになったといいます。ちなみに、当時から安いマウンテンバイクを所有しており、自転車は好きだったとか。

 しかし、高校1年生の夏休みにオンラインゲーム「ドラゴンクエストX」(2012年から各種ハード向けに発売)を購入。ハマってしまい、自転車への関心が薄れてしまったそうです。

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 ゲームのやり過ぎで、リアルの生活がまずいことになりそうな流れですが、このとき、みぞさんを自転車の世界につなぎとめてくれたのが、マウンテンバイクを購入した個人経営の自転車店。同店から、室内で自転車を走らせるためのローラー台を譲り受け、レベル上げ時の眠気対策に利用する形で自転車とドラクエを両立していたとのこと。

 さらに、緊急メンテナンスが発生しドラクエXが遊べなくなると、その時間を有効活用して日本各地をサイクリング。その結果、「主人公よりも脚力の方が想像以上にレベルアップ」し、レースで活躍できるほどの実力がついてしまったそうです。……な、何で、そんなあべこべな展開になるんですか!?

緊急メンテナンスの時間って、こんな風に利用できたんだ……

 その後、大学生になり、大学のトライアスロン部に入ったみぞさんは、21歳で世界21カ国を自転車で走破することに成功。Twitter上には、その一人旅の様子が投稿されているのですが、美しい風景をバックに野宿したり、野犬に追いかけられたりと、単なるサイクリングというよりは「冒険」に近いスタイルで走っているようです。

 みぞさんは、この自転車での「冒険」を「ドラクエみたいなもの」と表現しており、同作と自身のチャレンジを重ね合わせているもよう。この点について話を伺ったところ、「ドラクエの冒険と実際の自転車での冒険の相違点は『リアル』か『バーチャル』でしかないと思います」「私に最初に冒険というものを教えてくれたのはドラクエです」とのこと。

 未知への探求や人との出会い、困難を乗り越える達成感、一人旅とはいえ、それを支えてくれる大切な仲間がいることなど、さまざまな面で共通点があるといいます。資金面では、たとえ勇者でも自力で資金を稼がなければならないドラクエの世界同様、必要なお金は協賛企業を募るなどして自分で調達しているとか。

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自力で資金を調達しながら、国外もガンガンいっています
サバイバル力が高くないと、味わえない世界
走る場所がディスプレイの前から世界に変わっても、頭の中にはドラクエ
美しい……
確かにドラクエっぽい

 なお、現在は、お金を持たずに「レッドブル」で物々交換しながらヨーロッパ諸国を旅する「Red Bull Can You Make It?」に、トライアスロン部のチーム「SAMURIDERS」で出場することを検討。参加には2月中旬から始まる一般投票で選ばれる必要があり、SNSなどで投票を呼び掛けています。結果はまだ分かりませんが、今度の「冒険」には、ドラクエIIのような3人チームで旅立つことになるかもしれません。

「SAMURIDERS」投票ページより

2018年2月9日9時31分 追記:記事初出時、「Red Bull Can You Make It?」の投票期間が誤っておりました。お詫びして訂正いたします

2018年2月15日14時50分 追記:「Red Bull Can You Make It?」に関し、情報公開に合わせて追記いたしました

画像提供:みぞさん(@groovy722

マッハ・キショ松

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