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プリキュアは、平均15分50秒でラスボスを倒すサラリーマン、プリキュアを語る(1/3 ページ)

あと1回でキラキラ☆プリキュアアラモードが終わるなんて悲しい……。

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 「キラキラ☆プリキュアアラモード」第48話「さいごの戦い!世界まるごとレッツ・ラ・まぜまぜ!」では、ラスボス、エリシオとの最後の戦いが描かれました。

 「好き」も「嫌い」も無い平穏な世界にしようとするエリシオに対し、キラキラ☆プリキュアアラモードの7人は「大好き」の気持ちをぶつけて戦います。

 そこには、ここ数年のラスボス戦では見られなかった「ある特徴」が見られました。

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 それについて書いていきたいと思います。

 また、歴代の先輩プリキュアたちはラスボスを倒すとき、一体どれくらいの時間をかけていたのでしょうか?

 思い返してみると、かなりラスボスに苦戦したプリキュア、あっさりとラスボスを倒してしまったプリキュアなど、さまざまなパターンがあったと思います。

 ということで恒例の、ストップウォッチを片手に「ラスボスを倒すまでの時間」も測定してみました。

 ラスボスに一番苦戦していたのは、どのプリキュアだったのでしょうか?

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kasumi プロフィール

プリキュア好きの会社員。2児の父。視聴率などさまざまなデータからプリキュアを考察する「プリキュアの数字ブログ」を執筆中。2016年4月1日に公開した記事「娘が、プリキュアに追いついた日」は、プリキュアを通じた父娘のやりとりが多くの人の感動を呼び、多数のネットメディアに取り上げられた。


「プリキュア今、どこまで進んでいるの?」メーター

 キラキラ☆プリキュアアラモード第48話「さいごの戦い!世界まるごとレッツ・ラ・まぜまぜ!」。いい「最終回」でした(残りあと1話ありますが最終回は1年後を舞台にした後日譚のようです)。

 全てを無に帰して平穏な世界にする、というエリシオに対してキラキラ☆プリキュアアラモードの7人が「大好き」を伝える、というお話が展開され、肉弾戦の解禁、地球規模のド派手な演出など見どころ満載でした。


最終決戦に臨む7人のプリキュア

 「大好き」「大嫌い」があるから、争いが生まれる。いっそ全てをなくしてしまえば平穏になる、というエリシオの主張に対し、あなたの心の中にも感情はあって「大好き」が宿っている。「大好き」の気持ちがあれば、世界を作ることだってできる、と主張するプリキュア。

 最後、地球を再構築するために「スイーツを作る」ってのがキラキラ☆プリキュアアラモードらしくて、すてきでした。そう。最終決戦でスイーツを作らなければ、いつ作るんだ、って感じです。

 スイーツを作るという「創造」が「地球を創造する」までに広がるのが面白いですよね。

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 「大好きが世界を作る」。

 キラキラ☆プリキュアアラモードらしい、お見事な帰結だったと思います。

ラスボス戦は「対話」

 (便宜上、最後の敵のことを「ラスボス」と表記します)。

 今作「キラキラ☆プリキュアアラモード」のラスボス戦闘を見てみると面白いことが分かります。

 ラスボス戦の前半は、あれだけ封印していた肉弾戦(っぽいこと)を行ったのですが、ラスボス戦後半の大半を「エリシオとの対話」に費やしていたのです。

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 これは過去3年(2015年「Go!プリンセスプリキュア」、2016年「魔法つかいプリキュア!」、2017年「キラキラ☆プリキュアアラモード」)のラストバトルとのタイムテーブルの比較です。

 プリキュアシリーズのラストバトルの流れは基本的に、

1 ラスボス覚醒
2 全員総がかりで肉弾戦
3 決め技を放つ
4 決め技、効かない
5 ラスボスの攻撃でやられて、倒れる
6 これまでの事を振り返る。絶対にあきらめない!
7 友達や妖精、助けた人などみんなの力を借りる
8 最終フォームになりパワーアップ
9 ラスボス撃破

が基本となります(例外はあります)。

 ラスボス戦は、通常今までの決め技が通用せず、どんなにボロボロになっても立ち上がり、みんなの力を得て覚醒したプリキュアが再度「こぶし」でラスボスに挑むのです(ラスボスを「倒す」のではなく「説得」するときも同様に「こぶしで説得」が常でした。例外としては「Yes!プリキュア5」のデスパライヤを説得したキュアドリームなどもあります)。

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 今回、キラキラ☆プリキュアアラモードの最終戦においては「ラストのラスト」は戦わずに「対話」によるラスボスの説得が行われました。


エリシオと対話するキュアホイップ

 キュアホイップはエリシオに向かって言います。

 「気持ちのぶつかり合いを避けるのは難しいって私も思うよ」
 「大好きはみんなちがうから」
 「大好きはいっぱいあるから。1つの大好きがぶつかっても別の大好きでつながることもできる」

と。

 キラキラ☆プリキュアアラモードという作品では敵も味方も同様に、「戦って相手をねじ伏せる」よりも「説得で相手に納得してもらう」ことがたびたび描かれてきましたが、最終決戦においても「対話」を重視しました。

 力でなく対話を。

 外的な力で無理やり変わるのではなく、内的な力で自発的に変わっていく。

 これが「キラキラ☆プリキュアアラモード」の作風だったのだと思います。

 一方その作風が「肉弾戦の封印」だったり、敵が精神攻撃を多用することなどの影響もでてきてしまったのだと思われます。

 しかし、こういった作風のプリキュアがあっても良いですよね。

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