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「見たかったら見てもいいよ」 雨で濡れて透けた彼女―― アニメ「からかい上手の高木さん」第5話の“からかいポイント”(1/2 ページ)

【ネタバレあり】雨の日神社で服を交換するドキドキ。

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(C)Soichiro Yamamoto / Shogakukan 2014-2018.

 にやけてならないと大評判の「からかい上手の高木さん」。Twitterハッシュタグの「#高木さんめ」を是非検索していただきたい。アニメ5話もときめきポイント続出。繰り出された高木さんのからかいポイントを振り返ってみましょう。

その1:図書館で勉強教えてくれる系女子「テスト勉強」

 西片君のクラスも、テスト期間中。図書館で勉強していた彼のもとに来たのは、高木さんでした。西片君にとっては、彼女が目の前に座って本を読み出したとなると、気が気じゃない。勉強の邪魔しにきたんだろ!? と。

ほとんどパブロフの犬な西片君(2巻P28)

 「きっと何かしら邪魔をしてくるに違いないんだ……してこないワケがない。」

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 高木さんを見ると過敏な反応をしてしまう西片君。もうこの時点で高木さんの術中にはまっています。だって、女の子が図書館でわざわざ自分の向かいに座ってくるって、相当な好意を持ってないとありえないよ。わかってないでしょ?

 高木さんとしてはおいしい状態です。「からかう・からかわれる」の関係が既にできているから、ちょっと近づいて一緒にいても、西片君は照れるよりも警戒の感情が強いし、意地っ張りなのもあって避けようとしない。となれば、二人でいられる時間がとても作りやすい。かくして高木さんは、西片君と一緒に図書館で勉強するイベントを手に入れたのでした。

女の子が横に座って勉強教えてくれてるんだよ! 気付けよ!(2巻P33)

 高木さんはこの後、西片君の横に座って勉強を教えてくれます。これまた高木さん的にはイベント一つ回収。西片君は「普段より優しい高木さんは改心してくれたんだ」と安心しているので、一緒にいられる。高木さん、やるねえ。

 なお、教えたところはテスト範囲外、というトラップだったのですが、「一緒に勉強」したという事実は残るのでした。

その2:見つめ合っていたことに君は気づいているかい? 「テスト返却」

 テストの点数当てっこは、中学生時代の楽しみの1つ。相手の心理を見抜く観察眼を持った高木さんは彼の点数を見抜いています……が、わかった上で3点ほど外します。なぜかってそりゃ、西片君との遊びを楽しむためでしょう。

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非常に珍しい、びっくり顔高木さん。当然その反応を信じられない西片君(2巻P44)

 西片君のターンでは、高木さんはあえてポーカーフェースをせず表情を変えます。

 今まで高木さんが素直に驚いたことは、西片君の前ではありません。この心理戦に西片君は頭をひねりまくって、彼女の顔にヒントがないか集中して見つめます。

このシチュエーション、おわかりになっただろうか。周りから見たらどう見えるだろうか(2巻P47)

 集中してみる=見つめ合う。

 「相合傘」のときもそうでした。気づいたら負け。以降西片君、高木さんの顔を見られない。ここの誘導まで含めて高木さんの手のひらの上です。

 もっとも高木さんも、この見つめ合いシチュエーションを楽しんでいる様子。多少からかってでも、機会を逃さず青春したい。西片君は、彼女の乙女心までは読めないようです。

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その3:君に私のヒミツを教えてあげるね「本屋さん」

 中学生男子が見られて恥ずかしいものの代表といえばエロ本ですが、さらにそれを上回るものがあります。少女マンガです。

 堂々として見ていいものなんですけどね。思春期で性を意識するようになると、なぜか異常に後ろめたくなる。恐らく「男にならなきゃ」という意識が先走る時期だからなんでしょう。

 西片君は「100%片想い」というマンガが大好きです。あまり人のいない本屋を選んで朝一に買いに行き、お釣りを出す時間をなくすためのお金もぴったり用意するという周到っぷり。中学生男子は、そのくらい繊細なんです。

 まあ、あっさり高木さんには見破られます。そもそも「風邪」の回で、深夜アニメの「100%片想い」を見ていることは看破済み。

 帰り道、高木さんにバレてヒミツ握られてしまった彼。それに対して高木さんは言います。「私も西片に私のヒミツを教えてあげるよ。お互いのヒミツ知ってたら少しは安心でしょ。」

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自分のヒミツなんてどうでもよくなる爆弾発言(2巻P146)

 「私 西片のこと好きだよ。」

 まさかの爆弾発言。西片の思考回路完全にショート。これを高木さんは「ウソ」だと説明。事なきを得ましたが、さらにここから先、高木さんの本当の思いが語られます。

 ウソだと言っていたのは「好き」の部分じゃなく「ヒミツ」じゃないというところ。でもここは西片君には言いません。

 この作品で、高木さんの本心が描かれることは非常に少ないです。原作1巻のこの高木さんの貴重なモノローグは、彼女の本音を決定づけるものでした。

 好きだけど、うまく距離を保って、今のこの楽しい時間を大切にしたい。高木さんの真っすぐな純情です。

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その4:濡れ透け中学生女子の甘いワナ「雨宿り」

 高木さんはあまり、自分の性的・身体的な部分を利用したからかいはしません。ただ、中学生男子西片君が勝手に妄想広げてしまった時は、巧みにからかいに利用します。

 雨が降ってきて近所の神社で雨宿りをしていた二人。べちゃべちゃです。となると女子は制服が透けます。これ、男子が気にするなって絶対むりだから。見てしまうようにできてるから。

てかもうナチュラルに二人で帰ってるよね(2巻P4)

 中学時代にスケベの烙印を押されるのは、致命的。でも目はつい行ってしまう。「高木さん着替えたほうがいいよ」みたいにサラッと言えるほど大人じゃない。

 高木さんも当然気づいている……いやこれは高木さんじゃなくても女子ならわかりますね。

 西片君の体操着を借りて、高木さんはその場で着替えることに。後ろで高木さんが、服を脱いで、自分の体操着を着ている。

「女」を意識してしまう。まずいですよ!(2巻P9)

 しかもその後、西片君も濡れてしまったので、少々濡れた高木さんの体操着を借りて着るという、衣装交換状態に。

 この作品でも屈指のフェティッシュなシーンです。「見たかったら見てもいいよ」は高木さんのからかいですが、さすがに降雨は予測できませんし、西片君が濡れたのも想定外。どちらかというと、西片君の一人空回りです。

 そんな西片君を見ているのが楽しい高木さん。彼女もやっぱり女の子、自分のことを天敵としてではなく、異性として気にしてくれるのはちょっとうれしい。けど今はそういう関係になりすぎないようにしておきたい。

 だからなのか西片君に、雨が続くか止むかの賭けを提案します。西片君と遊びたい。うまく距離をとりつつ、一緒にいる時間をいっぱい取りたい。

 「せっかく晴れたし 寄り道して帰ろう。」

 西片君はいっぱいいっぱいでしたが、この回の高木さんは、ずっと笑顔なのでした。

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