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大学中退、ひきこもりを経てアプリ開発の道へ 「どうぶつタワーバトル」作者がヒットの苦労と喜び明かす 新どうぶつ追加も示唆

メガネグマやオリックスなどマニアックな動物も。

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 スマートフォン用ゲーム「どうぶつタワーバトル」(iOS / Android)の作者、Yuta Yabuzaki(@planet12app)さんが2月8日、ヒット後はじめてブログを更新し、その内容に「久々に文章を読んで泣いた」「ドラマ化してほしい」と称賛が寄せられています。またブログ内では今後のどうぶつ追加も示唆しており、スクリーンショットではメガネグマやオリックスらしき動物の姿も確認できました。

ブログで公開されていた新スクリーンショット(画像提供:Yuta Yabuzakiさん)

 これまで多くのメディアから取材依頼を受けたものの、アップデートが追い付かず、全て断ってきてしまったというYabuzakiさん(実はねとらぼ編集部も取材打診していました)。そのため人物像についてはほとんど分かっていなかったのですが、ブログによれば「静岡出身で、今は東京23区外に住んでいる28才です」とのこと。

 高校卒業後、進学した地元の大学を中退し、その後はニート・ひきこもりのような生活を経て、再度東京の大学に入学。プログラミングを始めたのは大学2年の時で、簡単なゲームアプリをいくつかリリースしたのち、「どうぶつタワーバトル」の前身となる「どうぶつタワー」(iOS / Android)(※)をリリースします。ここではじめてApp Storeのランキング入りを達成し、このときもらった「帰省した時に『どうぶつタワー』を遊んだ母が、また遊びたいから早く帰ってこいとせがんでくる」というレビューは、Yabuzakiさんにとって忘れられない体験になったといいます。

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対戦ではなく、1人でどこまで積めるかを競う「どうぶつタワー」

 自身最大のヒットとなった「どうぶつタワーバトル」については、2016年の10月に作り始めて、2017年3月にリリース。しかしリリース当初はなかなか人が集まらず、初期はいつ人が来てもいいように自分でマッチング画面に張り付いて待機していたそうです。

開発中のツイート
「人が少なかったころは自分でマッチング画面に張り付いていた」という涙ぐましいエピソード

 また広告収入も多くて1日数百円程度で、開発費をまったく回収できなかったり、一方で“荒らし”のような遊び方をするユーザーに悩まされたりと、Yabuzakiさんの中では意外にも「苦しい思い出が強く残っている」「起動しても悲しさと苦しさしか湧いてこないようなアプリ」だったとのこと。さらに流行した後も、突然のユーザー増加で接続が不安定になったり、1カ月のサーバ代が200万円を超えてしまったり、プレッシャーから体調を崩してしまったりと、苦労も多かったとしています。

 しかし、それでも「自分が1度あきらめてしまったアプリをたくさんの方が面白いと言ってくれていて、盛り上げてくれていることがその何百倍も嬉しかったです」とYabuzakiさん。はじめてApp Storeのランキング1位をとったのは12月4日。ブログでは一言、「泣きました」と、当時の喜びを振り返っています。

当時トップだった「どうぶつの森 ポケットキャンプ」を追い抜き、ついにランキング1位になった瞬間

 さらにYabuzakiさんは、「新しいどうぶつもまだバランスなどテスト中ですが、追加してみようと思います」と、今後のアップデート予定についても言及。公開されているスクリーンショットでは、ウシ、ライオン、カンガルー、メガネグマ(?)、オリックス(?)といった新どうぶつの姿を確認することができました。気になる実装時期については、Yabuzakiさんに本人に聞いてみたところ、「そんなに時間は掛からないと思ってはいるのですが、一応未定です……!」とのことでした。

スクリーンショットより、新どうぶつのメガネグマ(画像提供:Yuta Yabuzakiさん)
ツノのアーチが強そうなオリックス(画像提供:Yuta Yabuzakiさん)

 Yabuzakiさんがブログを公開すると、一時はTwitterのトレンドに「どうぶつタワーバトル」が入るなど大きな話題に。一見華やかなサクセスストーリーに見える「どうぶつタワーバトル」でしたが、その裏側にあった想像を絶する苦労に、読者からは「こういう文章をずっと読んでいたい」「自分と重なる部分が多くて、うなずきながら読んでしまった」「ドラマ化してほしい」など、惜しみない称賛が寄せられました。

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 一時は「どうぶつタワーバトル」の開発費が回収できず、生活のためにアプリ開発から離れ、別の開発をしていたこともあるというYabuzakiさん。しかしブログの最後では自身の今後について「新しいアプリなど作っていきたい気持ちもすごくある」「また一つ一つ楽しみながら積み重ねてやっていきたいです」と明るく締めくくっていたのが印象的でした。

シロクマを縦に積む「ラムセウム・テンティリス」や、さらにその上にシロクマを乗せる「ラムセウム・テンティリス返し」など、ヒット後はガチ勢によりさまざまなテクニックが開発された
ねとらぼ編集部でもハマる人が続出、上司は最高レート2337という猛者

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