業界初! クリオネを食べるバーチャルYouTuber月ノ美兎:インターネットを守る翼竜(1/2 ページ)
漫画家・小林銅蟲先生との謎コラボで「Vtuberによるクリオネの食レポ」が実現しました。
にゃるら(@nyalra)です。前回書いたバーチャルYouTuberの記事が、それなりに好評だったようで何よりです。
皆さんはクリオネを知っていますでしょうか。あの秋葉原のアダルトグッズ屋の一階で飼われていた生き物ですね。
さて、この記事は「バーチャルYouTuberにクリオネを実食してもらう」という企画です。言葉の意味はよく分からないが、とにかくすごいことが起きたのは伝わるでしょうか? 自分もキズナアイちゃん登場当初からこの界隈(かいわい)を追ってはきましたが、まさかバーチャルYouTuberでグルメ記事を、しかも選りに選ってクリオネを食べる記事を執筆する日が来るとは夢にも思いませんでした。
さて、今回(不幸にも)クリオネを食べることになったバーチャルYouTuberですが…………月ノ美兎さんです。
月ノ美兎
月ノ美兎さんについては、何より本人が編集している10分で分かる月ノ美兎シリーズを見てもらうのが一番分かりやすいと思われます。
文字に起こしたところで何がなんだか伝わらない混沌さですが、放送前は
「高校二年生。性格はツンデレだが根は真面目な学級委員。本人は頑張っているが少し空回り気味で、よく発言した後で言いすぎたかもと落ち込んだりする(公式サイトより)」
という、ありがちな清楚(せいそ)委員長キャラ設定で期待されていたものの、いざ本人よる生放送が始まると状況は一転、ムカデ人間の話やら小学生時代に雑草を食べ比べていたサイコエピソードが始まり、その大和撫子の体現のような端麗な容姿と裏腹に、アングラ・サブカル文化からインターネット臭い話まで何でもアリな闇鍋を連想させるトーク内容に視聴者は動揺。そもそもムカデ人間はシリーズによってR18指定ですが、この際ささいなことでしょう。
そのあまりに大きすぎるギャップが人気を呼び、今ではバーチャルYouTuber界でも驚きの伸び率を記録し、チャンネル登録者数は13万人に。業界に新たな風を吹き込みました。
そしてクリオネへ
生放送の度に狂ったネタを披露し続けた月ノ美兎さん。ある日の放送でもサブカル話に花が咲き始め、次第に漫画『めしにしましょう』が好評連載中である小林銅蟲先生のファンだという話に。
小林銅蟲先生については、自分が以前にインタビューを行ったり、二人で魂斗羅をクリアするまでプレイしたりしているので、そちらを参照ください。
さらに翌日には銅蟲先生本人へ情報が行き届いてしまい、それ以降本人による文脈が高度すぎて理解不能なリプライでのコミュニケーションが始まりました。
そんなこんなで数日後、銅蟲先生の知り合いであるまっきぃ氏がオホーツク海にてクリオネを大量に獲ってくる事件が発生。大喜びでクリオネを受け取る段取りを進める銅蟲先生。これはぜひ、月ノ美兎さんにも食べてもらおうとツイートしたところ、
本人が異様に乗り気な態度を見せてきます。ここまでならネタの範囲で済んだかも知れませんが、幸か不幸か銅蟲先生の友人かつバーチャルYouTuberに初期から関わっているということで自分がつなぎ役として機能してしまいます。
バラバラだった点と点は完全につながり、歴史初のバーチャルYouTuberがクリオネを食べるという企画がスタート。ちなみに、クリオネを実際に食べてみた人のレビューも検索すると引っ掛かるのですが、その記事のライターも銅蟲先生の知り合いです。この記事、狂人しか登場していませんね。
業界初! クリオネを食べるバーチャルYouTuber
この、ペットボトル内でふよふよ浮いているのがクリオネ。クリオネは、その天使のような姿から想像もつかない悪魔のような餌の喰らい方で有名ですが、くしくも見た目と内面のギャップという意味では委員長と同じです。
早速、ペットボトルからお椀へクリオネを移す銅蟲先生。さすがの先生もバーチャルな存在に料理を振る舞うのは初めてのことなので、どこか緊張しているような別にいつもと同じような様子。
にゃるら:さわった感触ってどんな感じなんですか?
銅蟲先生:ほぼ、ないね。水に浮くような生き物だから。軟体動物だし。
にゃるら:先に食べての感想ってどうです?
銅蟲先生:おいしくはないね。
ねとらぼ側の写真のとり方が極めて下手くそですが、クリオネです。準備は全て整いました。後は御本人の登場を待つのみ……。
……来ました。月ノ美兎さん御本人です! この写真だけですと、単に委員長の動画の前に皿を並べているだけにしか見えませんが、御本人がやってきました。
生きているクリオネとバーチャルYouTuberが対面する歴史的瞬間の目撃者になれたことを誇りに思います。
ちなみに、委員長の動画ファンならご存じだと思われますが、普段の放送時は洗剤に立てかけてスマホを設置しているので、今回はこちらでスマホスタンドを用意致しました。
ねとらぼ:どうですか? クリオネを見てのご感想は?
月ノ美兎:これが天使ですか。なんか……消えてなくなりそうですね。成仏しそうです。
にゃるら:これって食べるのにどれくらい時間かかるんですか?
銅蟲先生:一瞬ですね。
今から食べる予定のクリオネを前に、会話は弾んでいきます。
銅蟲先生:今日は、お暇なんですか?
月ノ美兎:ヒマです。
にゃるら:……。では、実際に食べていただきましょう。
~実食開始~
月ノ美兎:踊り食い……ですか? ※(魚介類を生きたまま食べること)
銅蟲先生:はい。
月ノ美兎:ちょっと、心の準備が……マジで生きたまま食べるんですね……。どうしよう、ちょっとまだクリオネ食べた時用の表情とか用意されてないんですよ。
雑草を食べていたといっても、やはりクリオネを食べるのには抵抗のある委員長。その様子をものすごく愉快そうに銅蟲先生が眺めます。
月ノ美兎:掬うところから大変ですねコレ。掬えねぇ~。
月ノ美兎:では、いただきます……。
月ノ美兎:うっわ………………。(十数秒間かみ締めて)コメント……する感じですよね?
(笑いを必死にこらえる一同)
月ノ美兎:あの、苦味と刺激しかないって感じですね。あとなんだろう、後味があんまり良くなくて……食べ物の味ではない。……ガソリンみたいな風味がしますね。これでいいっしょ、何も言いようがないんですけど。
(無言の圧力をかける銅蟲先生)
月ノ美兎:……ちょっと味忘れたのでもう一度食べますね。(さらにもうひと掬いして)海水の味は、この汁のものですよね? クリオネではなくて。そうですよね?
(無言でうなずく銅蟲先生)
月ノ美兎:食感がほぼなくて……。なんかちゅるっと舌に当たった感じで。……なんですかねぇ、正直今のちっさすぎて海水の味しかしませんでしたけど。かんだ時に苦味と刺激のようなものがきますね。……ちょっと、これ以上はもうなにもないですけど。例えるならガソリンですかね。
銅蟲先生:味に刺激がある理由は界隈(そういう界隈があります)でいろいろ推測されてるんですけど、真相は謎みたいですね。
月ノ美兎:なるほど……。
というわけで、世にも奇妙なバーチャルYouTuberがクリオネを食べるというグルメレポートの結果は「例えるならガソリン」でした。
にゃるら:この構図、事情を知らない人から見たら、銅蟲先生がクリスマスとかによくある二次元キャラと食事している風の演出をする痛いオタクみたいですね。
ねとらぼ:せっかくだし、にゃるらも食べてみたら?
にゃるら:余ったら必然的にそうなると思っていたんですけど、イヤです。
銅蟲先生:食べましょう。
にゃるら:はい……。
ねとらぼ:どう?
にゃるら:………………少なくともおいしくはない、って感じですかね。確かにコメントに困るなコレ。
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