「在留カード渡さないと帰さない」 日本eスポーツ史上に残る“最悪”の汚点、「League of Legends」国内リーグで何が起こったか(4/4 ページ)
「League of Legends」の国内リーグを騒がせ、海外にも飛び火している“Dara選手引退”騒動について、Dara選手本人や関係者に取材しました。
“最悪の汚点”を今後どう乗り越えていくか
PENTAGRAM側は在留カードの預かりについて、あくまで「お互いの齟齬がもたらしたもの」であり、故意ではなかったと説明しています。
しかし本来、在留カードの携帯は外国人選手の義務であり、たとえ故意でなくとも、Dara選手にこれを提出させ、携帯義務違反に陥らせたPENTAGRAMの責任は大きいでしょう。ましてや、もしも悪意があってこれを行ったのであれば、「外国人選手」というDara選手の立場を利用した、最悪のハラスメント行為ということになります。
日本ではまだまだeスポーツは歴史が浅く、チームやリーグ運営にも未成熟な部分が多いというのが実情です。しかし、そうした背景を抜きにしても、今回の事件が日本のeスポーツシーンにとって“最悪の汚点”になったことは間違いないでしょう。
なお、ライアットゲームズはDara選手引退発表後の5月7日、「LJL全所属チームへのコンプライアンスの徹底について」とのお知らせを掲載。今後はあらためて全チームに対し指導徹底を図ること、また所属選手を対象とする相談窓口を整備することを約束しました。同様に、Burning Coreも5月14日、「【宣誓】BCは、コンプライアンスを順守します」とのお知らせを掲載。結局、現状では渦中のPENTAGRAMだけが沈黙を続けているという状態になっています。
今回の件でネット上では、LJLやPENTAGRAMに失望したという声も多くあがっています。編集部はDara選手にあらためて、今後プロとして復帰するつもりがあるかどうか確認しましたが、やはり「プロゲーマーはもうしません」とのことでした。
Dara選手という偉大なプレイヤーを失ったLJLが、今後この“汚点”とどう向き合い、乗り越えていくのか。eスポーツが正しく“eスポーツ”として認められていくために、何が必要なのかをいま一度考え直す必要がありそうです。
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