「平手さんも響も、ウソがつけない人」 漫画『響 ~小説家になる方法~』作者が語る平手友梨奈と主人公の魅力(3/3 ページ)
柳本先生の「涼太郎は理想の彼氏像」発言に平手さんもビックリ。
――9月には実写映画が公開されますが、映画化にあたり柳本先生から「主演は平手さんしかいない」というお話があったそうですね。
柳本:その通りです。欅坂46の「サイレントマジョリティー」のMVを見たときに、直感的に「響がいる」と感じたんです。これは僕だけが言っているのではなくて、当時の担当編集もアシスタントも「響ですよ!」と口をそろえて言っていて。よく「このキャラクターって響みたいですよね」といわれることもあるんですけれども、基本的に僕は「そんなわけないじゃん」と思うことがほとんどなんです。でもMVの平手さんを見たときには本当に「響だ」って思って。MVを見ていただくと、そうとしか思えないと思います。
――私も『響』は大好きで、「サイマジョ100万再生」の速報記事を書いたぐらいに欅坂46も好きなので、仰っていることが非常によく分かります(笑)。
柳本:そうなんですか、欅坂ファンに初めて会いました! 最近僕もすごく勉強していて、毎週日曜日の夜になると「そういえば今晩、『けやかけ(※)』だね」とアシスタントの子にそれとなく布教しています。でも全然見てくれないんですよ(笑)。
(※)けやかけ……テレビ東京のバラエティー番組「欅って、書けない?」の略称。欅坂46初の冠番組で毎週日曜日深夜、関東ローカルにて放送中。
――え~司会の土田晃之さんと澤部佑さん(ハライチ)のコンビも良いですし、面白いのに。
柳本:ちょっと「けやかけ」の話になってしまって申し訳ないんですけれど、僕は本当にこの番組が好きで、3周ぐらいは見てるんですよね、「けやかけ」。この間も男装企画があったんですけど、土生さん(土生瑞穂さん)が本当にかっこ良くて(笑)。
――土生くん、さわやかで良かったですよね~。番組の中で誰が好きとかっていうのはありますか。
柳本:あの番組を見たら、どうしてもそうなると思うんですけれども、長沢くん(長沢菜々香さん)、全然しゃべらなくても成立するぺーちゃん(渡辺梨加さん)、オダナナ(織田奈那さん)は安定して好きですし、志田理佐コンビ(志田愛佳さん、渡邉理佐さん)も良いですよね。あと司会の土田さんと澤部さんは最強だと思っています。
――いやもう共感しかないです。個人的な推しとしてはどなたになるのでしょうか。
柳本:原田葵さんです。ものすごく元気いっぱいで、全力で喜びを表現してくれるところが好きです。なんでも楽しそうにしていて、表情がコロコロ変わる子は見ていて楽しいですね。今はお勉強のために活動をセーブされていますけれども、応援しています。
――欅坂46は結構とがった曲も多いと思うのですが、全楽曲の中で一番好きなのはどの作品でしょうか。
柳本:そうですね、「サイレントマジョリティー」が曲もMVも一番好きです。ただ僕自身は“大人は汚い”と思っていないので、楽曲によってはちょっと歌詞になじめないところもあったりします(笑)。全ての表題曲、MVを通して感じるのは、「平手さん」という子のドーンとした存在感です。実際に会ってみたらよく分かりましたが、雰囲気があって“言葉では言えない魅力”を持った子だなと思いました。
平手さんは「ウソがつけない人」
――それは響に通じるところがある気がしますね。平手さんと響の共通点に「表現することが得意で、ある意味苦手」があると考えているのですが、柳本先生が平手さんとお会いした印象はいかがでしたか。
柳本:(平手さんと響は)ウソがつけない人なんだろうな、と。自分の言葉で伝えることを大事にしているんじゃないかなと思いました。
――映画の公開日の9月14日に発売される「ビッグコミックスペリオール19号」では、平手さんとの対談が掲載されると聞きました。そのときの様子を聞かせていただけますか。
柳本:すごくありがたいことなんですが、平手さんはどうやら本当に『響』という作品を好きでいてくれているみたいで、僕に対して平手さんがすごく緊張していて。僕も若くてかわいい子にはすごく緊張するから、双方ほとんど喋れなかったんですよ(笑)。
――ブログに「ずーっと三点リーダーがならんでるような状況」と書いてありました(笑)。本当にそんな感じだったのでしょうか。
柳本:はい。「対談」というシチュエーションになったら、お互いにそれっぽい話を合わせて喋ってしまいそうなものだと思うんですけれども、そういうのもなくて(笑)。ただ、対談が終わってから二人で写真撮影をするときにたまたまネコが居たんですね。それでソファに座って僕、ネコ、平手さんの構図で撮ろうとしたら、ネコがピョンッとソファから飛び降りてしまったので、僕が拾い上げたんですよ。そしたら平手さんが「ネコの扱い、上手ですね」って言ったので、「あ、僕ネコ飼ってるから」って返したら「あぁ~」って言ってくれて。これが唯一成立した会話かもしれません。
――対談時に印象に残ったお話などはありましたか。
柳本:平手さんが「よく将来のことを聞かれるけれども、まだ高校2年生だから、先のことは本当に全然分からない」と話していて、僕も高校生ぐらいのころは漠然と漫画家になることしか決めていなかったことを思い出しました。平手さんに関しては本当に将来どんな風になっていくのか楽しみです。
――映画の撮影現場も見学されたということでしたが、スタッフの皆さんとはお話されましたか。
柳本:監督から「平手さんが積極的に提案をしてくれる」と聞きました。脚本を読んで「響だったらこういう風には言わないと思います」「響だったらここでこういう行動をとると思います」と言ってくれたそうで。『響』という作品について16歳の女の子が何かを感じてくれて、しかもその感じたことを正しく言葉にして提案できるというのは本当にすごいなと。そしてその平手さんの指摘を聞いたら「確かにその通りだな」と僕自身も納得したので、感心しました。
――映画については予告編が公開されて、非常に楽しみにしているファンも多いです。柳本先生はもう完成品をご覧になったのでしょうか。
柳本:完成作品ではないのですが、編集段階の映像を見せていただきました。本当にイベント盛りだくさんで。作品の好き嫌いはあるかもしれないですけれども、つまらないっていうことは絶対にないですよ。
――ご覧になったなかで一番気に入っているシーンはどんなものなんでしょう。
柳本:原作にも出てきますが、凛夏ちゃんが芥川賞・直木賞のノミネート結果を自分の家で見ているときに、響が来るというシーンです。もう「うわぁ……!」って、「こんな残酷なことはないな」と思いました……。そこはぜひしっかりと見て欲しいです。あと凛夏ちゃんを演じるアヤカ・ウィルソンさんもとってもきれいで、はまり役以上に素晴らしいので、ぜひ注目して欲しいです。
――作品が漫画から映画になったことでプラスになったポイントはありますか。
柳本:漫画だとどうしても絵の好みが分かれるんですが、映像になったことで、すごくいい作品に仕上がったなと感じました。
――映画や原作を読んだ方にどんなことを感じて欲しいでしょうか。
柳本:作品を通して世の中に対して何かを訴えたいというよりも、「響ちゃんというキャラクターがすごくかっこいいし、超かわいいんだよ! ちょっと見てよ!」っていう風に思っています。
――とても興味深いお話ばかりで、これからの『響』の展開と映画の公開が本当に楽しみです。最後にこれからの展望などをお聞かせください。
柳本:このまま映画が大ヒットして、平手さん主演でドラマ化が決まり、平手さん声優でアニメ化が決まったら良いなと思います。
一宮:良いですね~響は平手さんしかやらない、ってなったら最高にロックですよね。
柳本:そうなってほしいですね、本当に……!
映画「響 -HIBIKI-」は9月14日に全国公開です。
おまけ:柳本光晴先生ライブドローイング画像集
「響 -HIBIKI-」
9月14日全国公開
鮎喰響:平手友梨奈
祖父江凛夏:アヤカ・ウィルソン
神田正則:高嶋政伸
田中康平:柳楽優弥
鬼島仁:北村有起哉
矢野浩明:野間口徹
藤野弘:小松和重
大坪正人:黒田大輔
椿涼太郎:板垣瑞生
祖父江秋人:吉田栄作
山本春平:小栗旬
花井ふみ:北川景子
(聞き手・構成:Kikka、聞き手:高橋史彦)
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