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高知県立大学、約3万8000冊の蔵書焼却に「配慮が十分でなかった」と謝罪
教訓として受け止め、検証を行うとしています。
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高知県立大学は8月18日、同校図書館の蔵書約3万8000冊を焼却したとする報道を受け、配慮が十分でなかったと謝罪するコメントを発表しました。
報道では、図書館を昨春新設した際に、旧館よりも建物が小さく全ての蔵書を引き継げないとして、約3万8000冊の図書や雑誌を焼却処分にしたとされ、ネットではこの対応を批判する声が上がっていました。
同校は、新図書館は広さを旧図書館の約1.5倍とし、近年求められているグループ学習室を新設し、座席数も大幅に増やすなど、大学図書館としての機能を充実させたと説明。蔵書の収蔵能力は旧図書館と同程度を保ちつつ、将来の増加も考慮し、慎重に検討して約3万8000冊の除却を決定したとしています。また除却にあたっては、複数の司書と専門性のある教員が、破損により補修不能なもの、重複しているため保存の必要がないものなど学内規程に基いて除却候補リストを作成したとも述べています。
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同校は、慎重に検討した結果としつつも、「県内の公立図書館や大学図書館、県民の皆様などにお知らせして、広く活用の道を探ることも必要であったと考えています」とし、今回の件を教訓として受け止め、検証を行うとコメントしています。
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