Special

ダイナミックにネットを楽しみたいから、「リアルネットサーフィンマシン」を作ってみた(2/2 ページ)

これがバーチャルリアリティーってやつか……。

PR
前のページへ |       

あれから2カ月

 おひさしぶりです。

 そろそろマシンが完成しそうだという連絡を受けたので、再び千葉工業大学にやってまいりました。もうすっかり秋ですね。

 この教室の中で作業をしているとのことなんですが……。

 こんにちは~。

 おお! すげっ!

 本当にできてるっ!!

 ほとんど(半球以外)完全再現じゃん!!


これでもう完成ですか?


いま最終調整中です。


それなら!

 スッ……。

 ギュッ……、ギュッ……。

 ふぅ……。


邪魔しないでくださいよ!


すみません、何もしてないんでせめて手伝ってるフリだけでもと……。


でもまあとにかく……。

 リアルネットサーフィンマシン完成で~~~す!!!!


改めてマシンの説明をよろしくお願いします。


分かりました。

 まずCADで大まかな設計図を書いて、

 それを元にナットとボルトで自由自在に組み立て可能なアルミフレームを用いて土台を作ります。

 次にボール盤や汎用フライス盤、

 NCフライス盤を用いて、土台とサーフボードをつなぐアルミプレートに溝掘りと穴あけ加工。

 サーフボード側は超音波カッターで溝を彫りました。

 溝とバネをエポキシ樹脂で固定したら大枠は完成です。

 あとはフットペダルをボードに取り付けて、

 Arduino(アルドゥイーノ)というマイコンとジャイロセンサーでボードの傾きを読み取る仕組みを作って、本体に取り付ければ……。

 リアルネットサーフィンマシンの完成です!!

 ものすごい完成度……。こっちも負けてられませんね。

 バサッ!!

 ……。

 それじゃ、早速乗ってみましょう!!

 いつから着てたんだろう……。

 そしてウエットスーツに加えて、左腕に無線キーボードを装着すれば……。

 スチャ。

 理論上完璧なネットサーフィンができるって寸法よ。


いつサングラスをかけたんだろう。

ついに乗ります


サングラスは外しました

ザバッ、ザバッ、ザバッ、ザバッ!!

 いくぜ! インターネット空間にダイブだー!!

 うわあぁあぁあああぁぁ!! これが、ネットサーフィン……。

 ボードに立つのがまず、難しっ!!

 なんとか立てたけどっ……!


カーソルが右上にばっかり行っちゃうんですけどー!!


全体重を左にかけても右に行く~……。


これじゃ×しか押せませんね。

 完璧なはずのリアルネットサーフィンマシンがガサツな友達の家のロクヨンみたいな挙動しかしなかったため急きょ、調整が行われ……。

 ジャイロセンサーの位置がボードの下から上に変更されました。


これで今度こそいけるはずです。


頼むぜ!

 動いたーーーーーーーーー!!!!!!

ハワイに行く

 リアルネットサーフィンマシンを使って最初にやることといえば……もちろん、スクリーンにハワイのきれいなビーチを映して疑似サーフィン体験をすること!


すごく本末転倒な気がする。

 グーグルマップを開いてー、

 「ハワイ」と入力。

 ハワイに着いたら……。

 ストリートビューが見たいから……、この黄色い人をっ……!

 黄色いっ……! 人をっ……!!

 黄色いひとぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!

~10分後~


ハァ……ハァ……ハァ……、夢にまで見た光景だぜ。


これで本当に満足なのか。

ブロック崩し


次にやりたいことといったら、もちろんブロック崩し。サーフボードの操作感が絶妙にマッチするに決まってます。


ネットサーフィンしないのかよ。

 ゲームスタート!

 いや、激ムズなのかい。

 サーフィンの操作に慣れてきたこともあって、ブロック崩しは大盛り上がりでした。


次は何しましょうか!


ちょっと待って、ちょっと休ませて……。


いやいや、この程度じゃネットサーフィンしたとはいえませんよ。


そうですよ、まだ浅瀬でちゃぷちゃぷですよ!


いや、でも、本当に……。


って、うわっ!!


なにこの水分!


なにも、聞かないでください……。


The 満身創痍(そうい)

 やんごとなき事情により、リアルネットサーフィンマシンの使用は終了となった。

マシンを作り終えて

  • 作った人の感想

 今回のプロジェクトを通してNCフライス盤を初めて使用し、工学部生として1つ成長できた気がします。完成した機体の動きは自分としては満足いくものではなく、ボードの傾き角を制御することが難しかったです。特に、サーフボードが右に左にヨーイング方向に回転してしまっていたので、そのあたりは見積もりが甘かったと思いました。ただ最低限の動作はしていたのでまた機会があればブラッシュアップしていきたいと思います。

  • 乗った人の感想

 ウェットスーツは着ないほうがよかったと思いました。


いや、でも今日はいろいろありましたが夢のネットサーフィンができて感激です。本当におつかれさまでした。ありがとうございます!!感謝してもしきれないなぁ!


(汗がスゴイ。)


(ビッチョビチョ……。)


(モイスチャー星人。)


最後にみんなで記念写真でも撮りましょう!! イェ~イ!


(汗~~~~~。)


(ウェット感……。)


(ジャミラなら死んでる。)

 もう終わりました? そんじゃ、お疲れさまでしたー!

 おつでーす。

 あの……、

 シャワー借りても大丈夫ですか……?

千葉工業大学

 ねとらぼのこんなお願いにも全力で取り組んでくれた千葉工業大学さん。実は5学部17学科を有する日本最大級の工業大学であり、私立工業大学では現存最古の歴史ある大学なんです。

 しかも、あの小惑星探査機「はやぶさ2」のほぼ全ての搭載観測機器の検討と開発に参画していたというから驚きですよね。

 この記事を読んで少しでも気になった方は、一度キャンパスを訪れてみては?

 手伝ってくれたみんな、関係者の皆さん、そして千葉工業大学さん、本当にありがとうございました!

前のページへ |       

提供:学校法人千葉工業大学
アイティメディア営業企画/制作:ねとらぼ編集部/掲載内容有効期限:2018年10月22日

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.