「ネットサーフィン」という言葉を知ってますか?
「ネットサーフィン」とはインターネット黎明期からある言葉で、ネット上のさまざまなページを閲覧することを波から波へと渡るサーフィンに見立てた造語です。
「情報の波を乗りこなす」とでも言えばなんだかカッコよく聞こえますが、やっていることといえば猫背でマウスをカチカチしたりキーボードをカタカタしたりしているだけ。
本家本元、「サーフィン」と比べて……。
ネットサーフィンをやっている姿。
あまりにも地味。これをサーフィンに見立てられるとか90年代の人間、想像力が豊かすぎる。バーチャファイターに度肝抜かれるわけだ。
この大きすぎるギャップを目にして、私は考えました。「本当のサーフィンみたいにパソコンを操作できたら、ダイナミックでハイパーカッコいいだろうなー」と。
加えてこうも思いました。「そんな仕組みを考えるのも作るのも大変そうだしお金もかかりそうだから、どこかの誰かが何から何までやってくれないかなー」と。
すると、本当に「ウチが何から何までやるよー」と言ってくれる所があらわれたので、
今日は千葉工業大学に来ています。
ねとらぼライターの山下ラジ男です。よろしくお願いします。
千葉工業大学はJR津田沼駅を降りるとすぐに見える、
都会っぽいきれいなキャンパスが目印の大学です。あー僕もこんなオシャレな大学に通いたかったなー。
それでは、今回は千葉工業大学の力をお借りして、ダイナミックにネットを楽しめるリアルネットサーフィンマシンを作ってみたいと思います。
この記事は千葉工業大学の提供でお送りします。
マシンの設計について話し合う
早速、千葉工大で「リアルネットサーフィンマシン」を作れるのか、お話を伺ってみることに。来てくれたのは2人の優秀な学生。
とにかく今日は来てくれてありがとうございます。話には聞いてると思うんですが、皆さんには“とあるマシン”を作るのに協力していただきたいと思っています。一応、自分なりに簡単な設計図も書いてきたんですが……。
おー、あ〜?
ふむふむ、なるほど。 なるほど?
頭の上にハテナが浮かびまくっていて不安なので一応説明すると、これは「リアルネットサーフィンマシン」といって、サーフボードの上に人が乗って体重移動をすることでパソコンのカーソルを自由自在に動かせる夢のマシンです。
つまり大きいトラックボールの上に人が乗ってるイメージってことですかね?
なるほど、確かにこのマシンが完成すればリアルネットサーフィンになるかもしれませんが……。
この“風”ってなんですか?
サーフィン感の演出に絶対必要なものです。
ということは最悪なくても?
……。
大丈夫です。
加えて、マシンの設計についてかなり気になる部分があるんですけど、この“半球”って部分ですが……。
システムの要、最も重要な部分ですね。
大変申し上げにくいんですが、無理っぽいですね。
え?
例えばどういう素材で作ることを想定してますか?
そりゃー、木をカンナとかやすりとかできれいに丸く……。
うーん。上に乗ってる人から考えるに、直径40〜50センチはありますよね……。
当然ノコギリも使いますよ?
そういう問題ではなくて、この大きさの半球は、ちょっと(笑)
半球だけはもう絶対に無理?
絶対ではないけど……ぶっちゃけめちゃめちゃ面倒くさいと思います。
なるほど。じゃあ木は諦めて、人が乗れるくらい巨大な中華鍋を……。
ああ、このままじゃ埒が明かないんでもう一人詳しいやつを呼びます!
〜30分後〜
遅くなってすみません!!
早速なんですが、このマシンを作ってもらいたいんですけど。
あ、あ、あー。
このサイズの半球、作れる?
うーん、無理、ですかねー。
……。
半球のことは一度忘れてボードが前後左右に傾く仕組みについて一から考えましょうか。
ぐぐぐ、分かりました……。
個人的にそういうのを一から作るよりかは、ダンパーとかを使ったほうが楽そうだなって思います。
ダンパーっていうと?
大きいバネみたいな感じで。
こういう感じでボードを、一点で固定してコントローラーのアナログスティックみたいな構造にするのが最初に思い付く方法ですね。
この絵はなんですか?
絵のことはいいでしょ!
ネットサーフィン用のダンパーってどんなのがいいんですかね。
僕らも作るのは初めてなのでさっぱりです……。
車用はアホみたいに高いし、サイズ感がいまいち分かりづらい。
あ、良さそうな奴見つけました!
公園の遊具がオークションに出てますよ! 理想通りじゃありませんか?
確かに、そうかも。
公園のアレならダンパーの強さもなんとなく分かるし。
いいかもしれないですね!
でも……。
結構するなー。
これが高いのか安いのかも分からない。
あと、肝心のダンパーが……。
この世の終わりかってくらいサビまくってるのが気になりますね。
強度的に心配だし、ちょっとやめておきましょう。
〜この後も綿密な打ち合わせを続け、各人の担当とマシンの仕様が決定した。〜
高砂民明 工学部機械サイエンス学科4年生
機械加工・設計担当
高嶋祥平 工学部機械サイエンス学科4年生
機械加工・電装担当
里見雄大 情報科学部情報ネットワーク学科2年生
電装・プログラミング担当
山下ラジ男 ねとらぼライター
操作担当
提供:学校法人千葉工業大学
アイティメディア営業企画/制作:ねとらぼ編集部/掲載内容有効期限:2018年10月22日
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