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プリキュアはあと100年続く 「HUGっと!」から「スター☆トゥインクル」へ、1年の振り返りと“2018年の奇跡”サラリーマン、プリキュアを語る(1/3 ページ)

2018年のプリキュアの出来事を振り返りました。

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2018年はプリキュア15周年記念イヤーでした

2018年のプリキュア

 2018年。この年はプリキュアというアニメーションにとって最も熱量のある年だった、といっても過言ではないでしょう。

 「HUGっと!プリキュア」は、育児やジェンダーの「ど直球」ともいえる表現手法が話題となり、例年にはないレベルでさまざまなメディアに取り上げられ、プリキュアファン以外にも大きく露出、話題を呼びました。また、秋の映画「HUGっと!プリキュア・ふたりはプリキュアオールスターズメモリーズ」(「・」はハートマーク)も子どもたちはもちろんのこと、たくさんのファンも巻き込んで大好評を博し、プリキュア映画史上最高の興行収入になることは確実となっています。その他にも、実写ドラマとのコラボ、JRの駅での広告展開、横浜での大規模なパレード、原宿での限定ショップ、ライブの実施など、2018年はさまざまな仕掛けをしてきました。

 そして、それらは全て大成功を収めたのです。まさに「プリキュア2018年の奇跡」と呼ぶにふさわしい1年でした。

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kasumi プロフィール

プリキュア好きの会社員。2児の父。視聴率などさまざまなデータからプリキュアを考察する「プリキュアの数字ブログ」を執筆中。2016年4月1日に公開した記事「娘が、プリキュアに追いついた日」は、プリキュアを通じた父娘のやりとりが多くの人の感動を呼び、多数のネットメディアに取り上げられた。

 そして2018年12月27日には来期の「スター☆トゥインクルプリキュア」のキャラクターも発表されました。その特徴的なキャラクターデザインや、宇宙を舞台とした今までにない世界観などこれもまた(自分のような)従来の頭の堅い人のプリキュア観を一気にくつがえす、ものすごい作品となるでしょう。

 “史上初の宇宙人プリキュア”「キュアミルキー」や黄色プリキュア「キュアソレイユ」の描かれ方がとても楽しみなのです。

 プリキュアは15年たっても安定を求めず、常に革新を繰り返し、子どもや親を取り巻く世相に合わせてアップデートし続けているのです。

 断言して良いと思います。この「プリキュア15周年」に行われたさまざまな施策の大成功、「2018年のプリキュアの奇跡」により、プリキュアはこの先「100年続くコンテンツ」へと成長したのだと、僕は思います。

 そこで2018年のプリキュアの出来事を振り返りつつ「なぜ、プリキュアがあと100年続くコンテンツ」になったと自分が思うのか、見ていきたいと思います。

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2世代コンテンツへの布石

 (このお話は一般論であり、いわゆる「大きなお友達」はちょっと除外して考えます)。

 プリキュアというコンテンツは通常3歳~6歳がメインターゲットであり、小学校高学年になると、ほぼ観なくなるといわれています。また、子どもが見るにつれ、30代~40代の保護者も一緒に見ることになります。従って「プリキュアを主に見ている層」というのは3歳~6歳の子どもおよび30代~40代の保護者ということがいえるかと思います。

 つまり今のところ、プリキュアというコンテンツは10代、20代が完全に空白地帯となっているのです。

 (もちろんこの年代でもプリキュアを楽しんでいる人をたくさん知っていますので、あくまで一般論として、です)。

若い女性を取り込む施策

 2018年の「プリキュア15周年イベント」はとにかく「若い女性」に向けた展開が数多く実施されました(もちろん従来通り、子どもたちに向けられたものもたくさんありました)。

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 2018年2月1日に公開されたプリキュア15周年の記念PVは、“若い女性が社会で困難にぶつかったときにプリキュアから勇気をもらう”という内容でした。また9月には横浜で大人の女性に向けたイベント「~おとなになったみんなへ~ PRECURE GIRLS’ NIGHT byなぎさ&ほのか」も開催されたり、ランジェリーセットやルームウェアなど女性向けのグッズも多数展開されました。


15周年記念PV

 初代「ふたりはプリキュア」をリアルタイムで見ていた子どもたちがようやく20代になりました。この先、プリキュアが「真の親子コンテンツ」となるには、あと5年~10年の歳月が必要なのです。

 それまでに「プリキュア」というコンテンツを若い世代へとアピールし、思いをつなげていき、「2世代コンテンツ」へと入っていく。子どものころにプリキュアを見ていた世代が親となり、またその子どもとプリキュアを見る。

 一度「2世代コンテンツ」のサイクルへと入れば、「仮面ライダー」「戦隊シリーズ」のように良好なサイクルが回りだし「100年続くコンテンツ」へと成長していくのです。


「HUGっと!プリキュア」では淡い恋愛要素もありました

 だからこそ、このプリキュア15周年の「10代~20代女性へ向けた企画」というのは、本当に「神の一手」と呼ぶにふさわしいことだったのではないかと思うのです。

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 この世代に、この時期に、プリキュアを思い出してもらうことは、この先のプリキュアの10年を保証するようなものです。

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