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架空絵本ネタ「どーなっつ文庫」、名物読者のボブが絵本の世界に吸い込まれる超展開の末に感動のフィナーレ

絵本のタイトルや読者の感想に仕込まれていた仕掛けが、全て折り重なってつむがれる壮大な結末。

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 架空の出版社「どーなっつ文庫」のアカウントで展開されてきた一連の絵本ネタが、超展開の末に壮大な結末を迎えました(関連記事)。絵本の感想紹介コーナーにやたら出てくる名物読者「ボブ」や、絶版絵本のキャラクター「ぱんだくん」など、ちりばめられてきた謎が次々と解明され、物語をつむいでいく流れに圧倒されます。

フィナーレの一節。ものすごく壮大な物語だった……

 どーなっつ文庫は、手錠と足かせのついた犬の絵が表紙に載った「あしを あらおう!」など、ブラックジョークを織り込んだ絵本を紹介するアカウント。架空出版社としての世界観を補強するため、絵本に寄せられた感想を紹介するツイートも投稿されており、そのたびにボブの名が見られました。

どーなっつ文庫アカウントで最初に紹介された絵本「あしを あらおう!」(悪事から)
同作への感想紹介で、「I can't read.」と投稿していた、コネチカット州のボブ。これがまさか、壮大な物語の始まりとは……

 序盤に掲載されたボブの感想は「I can't read.」ばかりで、当初は「日本語が読めないのにわざわざ買って文句を言っている」というネタに思われていました。ところがある時期から、投稿に異変が。「ボブの家へ絵本が勝手に送られている」「ボブは日本への留学経験があったはずなのに、その記憶が消えている」など、感想コーナーで謎だらけのストーリーが展開されるようになったのです。

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絵本は配達されるのではなく、ポストの中に唐突に出現するという
日本留学の思い出も日本語の知識も、ボブの頭からすっかり欠落している

 ボブは留学した当時の荷物を調べているうちに、どーなっつ文庫の作家「嶋戸奈津音」に会ったことを思い出します。そして、失われた記憶の鍵を求めて日本へ。どーなっつ文庫の社長との対談を実現し、謎の糸口をつかみます。

嶋戸奈津音がデビュー前に書いた絵本「ありがとうの おくりもの」が全ての発端?
社長が口にした「はとのゆうびんやさん」が謎の糸口に
同書の出荷を一時停止したら、ボブ宅への絵本の配達も停止。問題は1つ解決されたものの、また不穏な流れが……

 ボブはしばらく日本に留まり、どーなっつ文庫で起きている怪現象の解決に協力することに。ところが、彼は突然絵本の中に閉じ込められてしまいます。犯人はぱんだくん。絶版となった寂しさから闇落ちし、絵本から飛び出して暴走していたのです。

寂しいあまりに暴走し、絵本から飛び出したぱんだくん
捕まったボブは、もともとぱんだくんがいた絵本に閉じ込められてしまう

 ぱんだくんは絵本の人気投票を操作して、ボブや他のキャラクターの絵本を下位にし、代わりに自分が返り咲こうともくろみます。このままでは、最下位となった者はいずれかつてのぱんだくんのように絶版とされ、キャラクターとしては消されてしまいます。ところが、どーなっつ文庫の主要キャラクター、こいぬのワンきちがボブを救おうと対抗Twitterのアンケートでボブがビリにならないよう投票してほしいと、読者に呼びかけます。物語は架空出版社の状況と絵本の世界、ツイートを閲覧している我々が入り交じった異常な様相に。

「0時になったらまた来て」との呼びかけ
0時に投稿されたツイートの動画で、アンケートに関するお願いが……!

 さらに、ワンきちは「こいぬのワンきち 匿名掲示板で自演したりヘイトを書き込んだりするのまき」という、自分を下げるような絵本を制作。自身が最下位となることで、ボブを救います。それでもぱんだくんは諦めずにすぐさま次の人気投票を実施しますが、熱烈にボブを推す読者の抗議を受けて、なぜかアンケートの選択肢は全てボブに。ボブは窮地を救われます。

わざと自分を下げるワンきち
ワンきちが犠牲となることで、ボブの最下位を阻止
しかし、すぐに次の人気投票が開始
過去のあやまちを償おうとする「埼玉県のおかあさん」が猛抗議
抗議を受けてか、選択肢は全てボブに。当然首位となる

 もくろみが崩れたぱんだくんは、他のキャラクターにこらしめられることに。「あとかたづけ できるかな?」「ごめんなさい できるかな」など、過去に紹介された絵本のタイトルに責められ、最後に「あしを あらおう!」に取り押さえられます。最初に紹介された絵本がフィニッシュに使われるとか、グッと来すぎて鳥肌やばい。

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アテが外れて途方に暮れるぱんだくん
絵本たちが協力してぱんだくんをこらしめる
一部の絵本が、元のタイトルのままぱんだくんを責めていることに注目
あらためて、「あしをあらおう!(悪事から)」

 結局、「嶋戸奈津音」とは何者で、なぜボブを巻き込み怪現象を起こしていたのか――それは、脱出したボブから語られます。怪現象が去ったことで、不穏な内容だった絵本たちも普通に。「絵本のキャラクターとは何か」を語りつつ、壮大な物語は幕を閉じました。

自身が閉じ込められた絵本の感想コーナーで、一部始終を語るボブ
無念の最期を迎えた絵本作家志望者、嶋戸奈津音の悲しい物語だった
嶋戸奈津音の思念が消えたせいか……
足かせや糸ノコなど、不穏な要素が絵本から消える
ぱんだくんに消されていたワンきちたちも復活
許されるぱんだくん
果たして、このメッセージの意味は?
謎を残したまま、いったん「めでたしめでたし」

 「めでたしめでたし」と言いつつも、考察の余地や少しの謎を残しつつ終わったどーなっつ文庫。作者のマスティ(@DoughnutsCinema)さんも「最後のアレも一応意味はあるのですがまだ内緒です」と、含みのある言葉を残しており、もう一波乱あるかもしれません。

作者のマスティさんより、完結と感謝の言葉を告げるツイート。一部の謎についてはスレッド上で回答されています
実はまだ何かある?
画像提供:マスティ(@DoughnutsCinema)さん


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