余りがちな曲線レールの活用法 ガチ勢が教える「ワンランク上のレールレイアウト」を作るノウハウ:パパとママのためのプラレール構築術(2)(1/2 ページ)
「プラレール」をもっと楽しめるように、ガチ勢が教える「パパとママのためのプラレール構築術」第2回。
1959年に誕生したタカラトミーを代表するロングセラー商品「プラレール」。自由に組み替えられる青いレールの上を、実在する列車を再現したミニチュアが走る光景に、多くの子どもたちが心をときめかせたものです。
その子どもが大人に成長して、パパやママとなって親子でプラレールを楽しむというのは自然な流れ。ですが、久しぶりすぎてプラレールのことがよくわからないなんて人も多いはず。
「レールがうまくつなげられない」「ぐるぐる回るだけで面白くない」──。そんなプラレールのよくある悩みを解決する知識、子どもが「すげー!」と驚くようなレールを組めるようになるテクニックを、日本トップクラスのプラレールガチ勢が紹介していきます。
空転 プロフィール
1986年生まれ、高専出身のさえない会社員パパ 。幼少期よりプラレールを嗜み、そのまま卒業できなかった生粋のプラレーラー。各地のイベントでプラレールを広げるほか、仲間と遊ぶためなら全国に出没する。(最近は「育休」気味…)
個人サークル「空転ワークス」で活動中。2018年末のコミケで同人誌「パパとママのためのプラレール線形幾何学」を制作し、各所で注目を集めた。Twitter @Kuten_W
パパとママのためのプラレール構築術:第2回
こんにちは。「プラレーラー」の空転です。
みなさんはプラレールをご存知ですか? そう、青いレールに3両編成の電車が走る、誰もが一度は遊んだことのある、あのおもちゃです。プラレーラーとはプラレールで遊んでいる大人のこと。空転もかれこれ30年以上プラレールで遊び続けています。
2018年末のコミケで頒布した「プラレール」のつなぎかたの同人誌「パパママのためのプラレール線形幾何学」に大きな反響をいただいたことをきっかけに始まった、家族でプラレールを楽しむための大人向けコラム「パパとママのためのプラレール構築術」。第2回は意外と余りがちな「曲線レール」の活用方法と限られたスペースでもレールが組めるようになるコツ、そして「Y字ポイント」を使った面白い分岐レールレイアウトの組み方などを紹介していきます。
曲線レールの円、半径は直線レールと同じ……つまり!
プラレールを集めていくうちに「直線レールが足りないけど、曲線レールはいっぱい余っている」なんてことになるのはよくあること。そこで今回は余りがちな「曲線レール」を使って、他のレールと組み合わせてスペースを最大限に活かせるレイアウトの作り方を紹介していきます。
そのためにはまず曲線レールの特性を知る必要があります。
8本の曲線レールをつなぐと「円(輪っか)」になるというのは当たり前の話ですが、この円の半径は直線レールの長さと同じという特性を持っています。これが意外と見落とされがちで、とても重要なのです。
さっそく直線レールを曲線レールでつないだ90度の曲がり角になるL字カーブで試してみましょう。
「直線レールが曲線レールの円の半径と同じ長さ」ということは、直線レールを曲線レールに置き換えることができます。
このようなL字カーブの場合、2本の曲線レールのカーブで接続する部分からさかのぼって、曲線レール6本で斜めにつなぐことができるのです。
カーブの周りに直線レールの長さでマス目があるとイメージすれば、置き換えルートが探しやすいんじゃないでしょうか。
これによってエンドレスに電車を走らせるレイアウトは維持したまま、直線レールを4本も節約できちゃいました。
実はこれ、余りがちな曲線レールが活用できるだけでなく、省スペース化もできて一石二鳥というお得なテクニックなんです。家庭でよくある悩みの1つ、テーブルの脚やタンス、ソファなどを避けるときにも使えるので、覚えておくと便利ですね。
さらに、曲線が連続することで電車はくねくねとした動きで走るようになります。これを子どもの目線で見るととても魅力的に映ります。
この曲線レールと直線レールの置き換え術は、「どことどこの間のルートを変えるのか」をしっかり把握しておくことが肝心。これを忘れるとレールがうまくつながらなくなってしまいます。
またルートを変えた部分は、ターンアウトポイントレールや8の字ポイントレールを使って分岐させることも可能で、2本のレールを並列にしたレイアウトを作ることもできるようになりますよ。
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