戦場でVRゴーグルをはめる青年 「未来のVRギャルゲー」を描いた漫画の世界観が壮大すぎる
夢の世界に見えるけど……?
VRゲームの技術が進んで、いつでも理想の世界に逃げ込める時代がやってきたら? ゲーマーなら誰もが一度は想像する未来を、斜め上の視点から描いた漫画が話題です。
作者は漫画家の一智和智(@burningblossom)さん。『剥かせて!竜ケ崎さん』(コミックガルド)、『便利屋斎藤さん、異世界に行く』(コミックウォーカー) を連載中です。
「おにいちゃんケーキ食べる?」「ケイちゃんあたしの青いニット知らない?」かわいい妹と美人の姉に挟まれて過ごすドタバタな日常――。近い未来、そんな夢の体験がVRゲームで味わえるとしたら、きっとフィクションの世界に逃げ込んでしまう人が続出するでしょう。
ですがこの漫画で描かれているのは、もっと遠い未来の話でした。
戦争が続き、世界中で平和が失われてしまった時代。若者が逃げ込める平穏は、かつて作られたVRゴーグルの中の「萌え」にしかありませんでした。
青年は結局、銃撃を受けて命を落としてしまいます。死の淵でVRゴーグルを付け、姉と妹に看取られながら死んだ彼の表情は、戦場とは思えないほど幸せそうでした……。
と、話はここで終わりません。今度は青年の上官がVRゴーグルを手に取ります。「ケイゴはあまり自分を語らないやつだった」と、部下と自分の間にギャップを感じていた彼は、自分もゲームを遊ぶことで青年の心情を理解しようとしたのです。
VR空間にやってきた上官は、姉と妹から一冊のアルバムを見せられます。それは部下の青年が、現実で撮った写真をまとめたもの。そこに写っていたのは、肩を組んで微笑む部下と自分の姿……。
「仕事先はクソったれだったけど、オレは上司に恵まれてる。でしょ?」「その人といっしょの写真ばっかじゃん」
いつかの部下と同じように、VRに保存された過去の光景に救われた上官は、ゴーグルの中で一筋の涙を流すのでした。
画像提供:一智和智(@burningblossom)さん
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