出品停止勧告騒動のデザインフェスタ、運営が謝罪 今回は「手作り素材・パーツは販売禁止対象とはしない」と発表
既に参加を断念した出展者には返金対応もするとのこと。
クリエイターイベント「デザインフェスタ」運営のデザインフェスタ・オフィスは5月12日、「デザインフェスタvol.49」(5月18~19日開催)に関するおわびと出展に関する対応を発表しました。「デザインフェスタvol.49」と「真夏のデザインフェスタ2019」については、手作り素材・パーツは販売禁止対象にしないことを決定しました。
デザインフェスタvol.49を巡っては、例年とがめられることなく販売してきたドール用アイパーツやガレージキット、ペーパークラフトやレザークラフトや電子工作キットなど、それ自体がハンドメイド品とも捉えられる「手作りの素材・パーツ」が、デザインフェスタの規約で禁止される「素材・パーツの販売」にあたると見なされ、当日販売ができない可能性がある――と開催直前の5月上旬に案内があり、対象となりうる出展者が出展内容の変更や欠席を検討する事態となっていました(関連記事)。
デザインフェスタ運営は11日夜に「全ての方にご出展いただきますよう宜しくお願い申し上げます」とコメントしていましたが、12日に改めて「この度は、運営の不手際により、『デザインフェスタvol.49』開催間際というこのタイミングで、注意・禁止事項について直接やり取りをさせていただきました出展者様に対してはもちろん、他の出展者様・参加者様に対しまして、多大なご迷惑・ご不安をお掛けしておりますことをお詫びさせていただきます」と謝罪。今回の事態にいたるまでの説明と、デザインフェスタvol.49における対応を発表しました。
運営事務局によると、「素材・パーツの販売」の禁止事項は、過去に素材・パーツを転売する出展者がいたことから「デザインフェスタという場が変質してしまうことを懸念して」設定されたとのこと。これまではケースごとに個別判断し、「行為の外形に照らして禁止事項にあたると判断したものについては、出展者様にその旨をご連絡した上で、完成品として展示するということであれば、問題なく展示いただける旨をご提案する」といった対応をしていたといいます。
一方で、「そもそも注意・禁止事項の記載自体が様々な解釈を許すものであり、転売目的の素材・パーツであることが明らかなケースについてはともかく、それ以外のケースについては、出展者様にとって事前に予測することが難しい状況にあったことも事実です」とコメント。今回の出展者の中で不安が広がった事態について「運営に不手際があったことは明らか」と重ねて謝罪しています。
今後の対応については、以下の3点の方針を発表しています。
(1)既に出展が決定している「デザインフェスタvol.49」と「真夏のデザインフェスタ2019」については、素材・パーツの販売に関して転売であることが明らかなケースを除き、出展が決定したクリエイターについては禁止対象にならない。イベント当日に出展停止を行うこともない。
(2)注意・禁止事項に関する運営事務局からの連絡を踏まえて、既に「デザインフェスタvol.49」の参加自体を断念した出展者については、出展料の返金を含め個別に対応する。
(3)今後に申し込みを行う「デザインフェスタvol.50」以降では、出展における注意・禁止事項の内容の見直しを行う。
「デザインフェスタは、『全ての“表現したい”を応援する』という理念は変わっておりません。最後になりますが、改めましてこの度の不手際についてお詫び申し上げるとともに、運営事務局としても最大限努力してまいります」と結んでいます。
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