コラム

ムーミンのいる暮らしって、どうですか? 「ムーミン日記」平成最後の春編ムーミン日記(1/4 ページ)

令和もムーミンといっしょ。

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 かしわさんの家には、ある日Amazonってところからやってきた特大サイズのムーミン(ぬいぐるみ)が住んでいます(関連記事)。

 これまで夫婦2人暮らしだったかしわさんの家に、新たに加わったムーミン。なんでもない日にとったピザを楽しんだり、ちょっぴり特別な日であるところのクリスマスやお正月を過ごしたりと、楽しそうな日々を送っています。

 冬が通り過ぎて迎えた平成最後の春。ムーミンとともに出かける旅行、ムーミンとともに迎える平成の終わり……。これはムーミンとともに過ごすかしわさんの日記です。

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1月某日

 十数年ぶりに、インフルエンザになった。中学生の時以来である。今年は仕事も持っていないので外出する機会もさほどなく、どこでもらってくるということもないはずなのに、こんなにアッサリかかってしまうとは不覚である。なんだか熱が下がらないなあと思いつつそのまま数日をずるずると過ごし、週末は予定があるからその前にきっぱり治さねば、と内科へ行ったらインフルエンザなのだった。相変わらず身体はしんどいけれど、「インフルエンザです」と判を押されたらなんだかほっとして、夫と二人でハマっているミニスーファミのパネルでポンに興じたり、「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」序破Qを通して観たりする。そんな風に仲良く楽しく過ごしていたら、今度は夫がインフルになってしまった。完全に私のせいであろう。

 心配そうに夫に寄り添うムーミン。

 けれど夫も至って元気なので、やっぱり2人でパネルでポンにせっせと励むのだった。

 そういえば、ちょうど去年の今頃トーキョーは稀にみる大雪で、仕事から早めに帰宅し、2人でアパートの前に大きな雪だるまを作った。腰を屈めて汗までかいて作った雪だるまには愛着が湧いて、道行く人もかわいいねと褒めてくれたけれど、やっぱり雪だから数日後にはもうなんだかわからないものになってしまった。不安げな表情の真っ白なムーミンをぼんやりと見ていたらそのことを突然、思い出したのだった。

2月某日

 夫が仕事で大分へ行くという。

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 私も暇なので観光がてら、ついてゆくことにした。聞けばムーミンも来るという。どうしたってシートベルトがお腹に食い込んでしまうのだけれど、氏は苦言を呈さなかった。

 大分の中津といえば、つねづね音に聞くのは鶏のから揚げである。夫としばし別れ、中津から揚げを二店はしご。夜は別府の地元の人が集う居酒屋へ。海老フライがこんなに大きい。ビールがおいしい。

2月13日

 お付き合いをしていた頃から数えて、もう何度目か分からぬバレンタインである。

 今年はバレンタインの前日に、近くの小さなお好み焼き屋さんへ行った。隣接する他の建物と比べてギュッと握って凝縮したような、こぢんまりとした外観からしてなんというか一見さんお断り感がむんむん出ているけれど、暖簾(のれん)の奥がしかしどうしても気になって飛び込んでみることに。こんばんは、と恐る恐る引き戸を開けると、やさしいおばちゃんがそれはフレンドリーにもてなしてくれて、お客は私たち二人、なんだか車両のような狭い店内にそわそわしながら、それでもお好み焼きは大きくておいしかった。帰りに「コレあげるよ」とおばちゃんにチョコをもらう。チョコをもらうバレンタインはうれしい。

 帰ってムーミンにもお裾分け。

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 しかし翌日、なぜかムーミンにあげたはずのチョコがないという。夫が食べたのか?

 事件の真相は分からぬまま、夕飯の後に二人にチョコムースをふるまう。ムーミンもうれしそうにしている。よかった。夫に「付き合ってください」と言ったら、「いいよ」と返ってきた。

 ああ、なんて緊張感のないバレンタイン。

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