ただ寄りそうだけの愛もある 認知症のおばあちゃん犬と介護猫の関係に心が温かくなる
画家・絵本作家のミロコマチコさんも絶賛。
認知症のおばあちゃん犬「しの」ちゃんと、傍らに寄りそって支える介護猫「くぅ」くんの愛にあふれた本、「くぅとしの 認知症の犬しのと介護猫くぅ」が5月25日に辰巳出版から刊行されました。
しのちゃんは2011年に保護されたワンコで、保護当時から推定10歳以上のベビーフェイスなおばあちゃん。一方のくぅくんは2011年頃生まれ、サービス精神旺盛な末っ子気質の猫ちゃんです。
そんな“ふたり”が出会ったのは2013年の夏。当時庭の犬小屋で暮らしていたしのちゃんは室内で暮らすくぅくんに気づいていませんでしたが、くぅくんはしのちゃんに一目ぼれ! 始まりは一方的な思いでした。
その後しのちゃんが認知症を発症してしまい、少しずつ特有の症状が現れはじめます。するとしのちゃんのことが大好きなくぅくんは、24時間体制で付きっきりのお世話をしはじめます。その様子を飼い主の晴さんがInstagramにアップしたところ大きな反響を呼び、ふたりはあっという間に人気者になりました。
認知症と老化が進むにつれて歩行や食事に変化が出てくるしのちゃん。くぅくんは寄りかかってくるしのちゃんをおしりや全身で支えたり、動けなくなったところを進行方向へ誘導したり……まるで人間のような手厚い介護でしのちゃんをサポートします。
くぅくんが一緒にいると安心した表情になり、ぐっすり眠ることができたしのちゃん。しのちゃんとくぅくん、ふたりの間に流れていたゆったりとした穏やかな時間がぎゅっと詰め込まれた、読むだけで気持ちが温かくなる1冊です。
「くぅとしの 認知症の犬しのと介護猫くぅ」はA5変型版の112Pオールカラー、値段は1200円(税別)です。
柴犬しのちゃんと介護猫くぅくん
(C)TATSUMI PUBLISHING 2019.
(三日月 影狼)
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