精神機能の低下により日常生活や社会生活を送ることが厳しくなる認知症。そんな認知症になった母親の変化と、その後もらってきた1匹の子猫・ミイによって救われた家族の漫画が「心に響きました」「涙が止まらなくなりました」と話題になっています。
投稿したのは漫画家の山崎浩(@housui03)さん。お父さんが早くに亡くなり、1人でお店を経営してバリバリ働いていたというお母さんですが、いつの間にか異変が訪れ、気がついたときにはもう認知症が始まっていたといいます。
最初は自活もできて笑っていたお母さんも、認知症が進行するにつれ奇行が増すように。そこで山崎さんのお兄さんが実家に戻るも、激しくなるお母さんの奇行は止まらず……山崎さんも実家を継ぐかなど悩んでいたタイミングで、突然お兄さんがもらってきたのが子猫のミイでした。
気ままに遊び回る子猫を追い回す毎日に、猫嫌いだったというお母さんは認知症になってから言うようになった“他人への悪口”をやめて、「あ〜もうあのネコ」と猫の悪口を言うように。すると、それからはだんだんと子猫の世話をするようになり、子猫の方からも懐かれたお母さんは以前のような穏やかな状態になったそうです。まさに救世の猫ちゃん……!
そして、その頃からデイサービスを受けられるようになったお母さんは、昼間は施設で夜は猫と一緒に過ごす和やかな日々に。その後症状が悪化して介護病棟に移ってからは、会えないからと“ネコのぬいぐるみ”を渡すと、いつまでもそのネコをさわって笑顔を見せたとのこと。また一方で子猫から成長したミイは、お母さんが戻れなくなった実家のベッドで帰りを待つように寝ているとのことで、離れてもお互いが強く通じ合っているのが感じ取れます。
Twitterでは「胸が切なくも温かくなりました」「親の認知症への心構えとしても、心に残りました」と感動や感謝を伝える声が多く寄せられていて、同じような状況にいる人からは「とても参考になります」という声も。
なお、山崎さんにうかがったところ、「猫もアニキも元気にやってます」とのことで、ミイは今はお兄さんと仲良く暮らしているようです。
画像提供:山崎浩(@housui03)さん
(宮原れい)
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