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葬儀業界のプロに聞く「最期に後悔のない別れ方」ができる家族の共通点(2/6 ページ)

生きているうちに、考えておくべきこと。

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「後悔のない別れ方」ができる家族の共通項

――後悔のない、幸せな別れ方ができる家族に共通していることってなんでしょう?

 「家族の仲が良い」に尽きます。仲が良い=言いたいことが言える関係性がある=想いは伝わるし、してほしいことも伝わる、というわけです。つまり、日頃の関係性の良し悪しがそのまま死に際に反映されると思ってもらえばOKです。

――家族の仲が悪いと……?

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 わりと悲惨。葬式の打ち合わせの最中に遺産相続の話を平気でするとか。「葬儀代はかけずに金を残せ」vs「しっかり弔って見送るのがスジだろう」という言い争いに発展するのはあるあるです。そういう場面に幾度も立ち会っていると、「死に様ってのは生き様そのものだなー」だとつくづく思います。

――100%後悔のない生き方、死に方は無理だとしても、個々人でできる心掛けってありますか?

 ふだんから「思ったことはなんでも伝える」こと。夫婦といえど、しょせんは他人同士がつながったわけで、価値観、文化、習慣、好き嫌い……すべて違います。それを踏まえて夫婦で洗いざらい打ち明けて、話し合って物事を決めていくと、死に際での後悔は少ないです。

――なるほど……死ぬ間際になって慌てて努力するって類のものではなく、日頃からそうしてないとダメですね。

 理想の状態は「I'm OK、You are OK」と言い合えるスタンス。片方だけが我慢するってのではなく、両方が互いに認め合って生きる。

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 ちなみに、長年抑圧されていた奥さんって怖いですよ。自己犠牲を重ねて己の感情を殺して旦那さんに尽くしてきたけれど、感謝されることもなく死なれた女性って、悲しみと怒りの感情が同時に押し寄せてくるみたいで……。「死んでせいせいした」って言ってのける方もいますしね。

――怖い……というか、悲しい。

 とくに恨みが残るのが、初期段階の育児を旦那さんが手伝ったかどうか。育児をすべて押し付けていた旦那さんの奥さんって、恨みがずっと続くものです。なので若いパパさんは積極的に育児に関わったほうがいいと思います(笑)。

 近年増加中なのは「死後離婚」(※)する女性。相手の家との関係性を切りたい、従属から解放されたい、同じ墓に入るなんてもってのほか……という気持ちの表れだと思います。

※死後離婚とは:配偶者の死後に「姻族関係終了届」を提出し、義理の両親や義理の兄弟姉妹など「姻族」との関係を絶つことを指す。

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