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葬儀業界のプロに聞く「最期に後悔のない別れ方」ができる家族の共通点(3/6 ページ)

生きているうちに、考えておくべきこと。

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死を意識すると優先順位が変わる

――無数の別れと後悔を目撃してきたIさんが、後悔しないために個人的に心掛けていることはありますか?

 「やると決めたことはさっさとやる」「ムダなことはしない」の2つです。

 子どもや家族には伝えたいことは伝えています。いつか言おうではなく今日言う。あと、生活面では保険を時々見直す、携帯や通帳やハンコの場所とか、契約書の類の保管場所をメモに残して「私の身に何かあったらここを見ろ」と教えてあります。私がいつ死んでも家族が困らないようにしておきたいので。

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――突然事故とかで亡くなると、故人の遺産や所有物がどこにどれだけあるのかが分からなくて、家族がものすごく困るって話は聞いたことがあります。では「ムダなことをしない」というのは?

 薄い付き合いしかしない人間関係の断捨離です。さほど大切ではない人との付き合いは最低限に留めて八方美人にならない。明日死ぬとして、その人と過ごすことが本当にしたいことなのか? って自問自答して、NOであればお断りするようにしています。

――やりたいことはいつかやろうではなく、すぐやる。重要じゃない関係性はほどほどにしておく、ってことですね。

 あと、見た目を気にしなくなりました。女性としていかがなものかって思うこともありますが(笑)。不特定多数に良く見られようとする努力は減りましたね。最低限のマナーとか、TPOに合わせた身なりはもちろんしますが、過剰な化粧とか高価な衣服、貴金属類への興味はありません。そこにエネルギーを使っても仕方ないかなって。

――物事の優先順位が変わってきたってことですか?

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 だと思います。それと、うじうじ時間をかけて悩むこともしなくなりました。スパッと決断して進める。ちなみにですが、離婚しようかどうかで悩んでいるなら、サッサとやってしまったほうがいいというのが私の考えです。しようかしまいかで悩み続けて伴侶に先立たれ、こんなことなら別れておけばよかった……って後悔している遺族は多く見てきました。

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