レビュー
2019年夏ドラマのダークホース「ルパンの娘」にフジテレビの本気を見た ぶっ飛びドラマにマッチする深キョンがすごすぎる(2/2 ページ)
開始5分で嫌な予感が消えた。
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意外と大人の琴線に触れるドラマ
医療もの、恋愛もののドラマが多い昨今、こんな作品をぶっ込んできたフジテレビに拍手を送りたい。原作小説にはあったミステリー要素も今のところは皆無。原作と展開をガラリと変え、それがちゃんと良いほうへ転んでいた。確かに、深く考えず楽しめるドラマだ。でも、和馬のピンチ→華が助けるというワンパターンのまま最終回まで進むとしたら、いつか飽きが来て辛くなりそうだ。中盤辺りで何かドラスティックな出来事が起こる気がする。
また、意外と大人の琴線に触れる細かい小ネタを配しているのも見もの。例えば、和馬の乗る車のナンバーは「630」で、まさにこれはロミオを表している。BGMは「ロミオとジュリエット」のテーマにかなり似せたオマージュ曲だったし、「キャッツ・アイ」や「ミッション・インポッシブル」をにおわす場面が頻出したり。こんなガチャガチャしているのに、すっきりまとまって見やすいのもなにげにすごい。
初回の視聴率は8.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)だった「ルパンの娘」。でも、SNSでの評判は良好だ。きっと、口コミで数字は右肩上がりになっていくに違いない。予想もしていなかった、ものすごい角度からのダークホース。ヤベえ話のドラマが始まった。
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