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何これかわいい ソニー、ヤマハ発と共同で「エンタメ自動運転カート」を開発(1/2 ページ)

コンセプトは「人が乗れるスマホ」。

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 ソニーとヤマハ発動機は8月21日、共同で「新たな低速の移動体験の提供」を目的とする小型車両「Sociable Cart(ソーシャブルカート) SC-1」を開発したと発表しました。


ソニーとヤマハが共同開発した「Sociable Cart SC-1」

 車体は潔く四角い、小さな箱形。その平面具合を生かし、車体側面や車内に計5台の大型ディスプレイやカメラ、各種センサー類を搭載します。ヤマハ発が得意とするゴルフカート型小車両と電磁誘導式の自動運転技術(関連記事)、ソニーのエンターテインメント映像技術を融合して誕生しました。


(参考)ヤマハの自動運転カート「Public Personal Mobility

(参考)「移動する“公園のあずまや”」をイメージしたヤマハ製自動運転カートのコンセプトモデル

 開発コンセプトは「自動車にスマホの技術を搭載するのではなく、スマホ自体が人を乗せて走れるようにしよう」。

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 完全自動運転車の世界が実現すると、人は運転する代わりに何をするように、何を望むようになるのか。自動運転の移動手段と共に、SC-1はスマホ的発想を取り入れました。カメラでとらえた周囲の様子を架空のキャラクターやエフェクト、効果音と混ぜた複合現実(Mixed Reality)を作り出して表示するとどうか。サファリパークのような遊園施設での見学体験が大きく変わりそうです。高感度な各種センサーでとらえたデータをAI解析して、個人の性別や年齢などの属性、そのときの感情なども認識したリアルタイム情報を組み合わせることでも、また違った体験を提供できそうです。


SC-1のコンセプトイメージ

SC-1試作車

高感度なイメージセンサーや超音波センサー、LiDAR(Light Detection and Ranging / Laser Imaging Detection and Ranging)システムなどを搭載

車外に55V型の4Kモニターを4台、車内に49V型の4Kモニターを1台搭載する

沖縄の大学と共同で、観光地の自立運行や遠隔操作などを見込んだ実証実験も展開

実映像と仮想映像や音と組み合わせた新たな体験も提案

 このように、乗員とその車両の周りにいる人々に対して「より楽しい低速移動の新しい価値」を提案し、これまでのクルマでは提供できなかった「エンターテインメント空間を作り出す」のが狙いとしています。

 車体サイズは3135(全長)×1306(幅)×1830(高さ)ミリ、定員は5人。最高速度は時速19キロ。自動運転システムは電磁誘導式。用途や走行ルートを絞ることで、汎用的な自動運転システムに比べてコストも開発期間も軽いシステムで済む特長があります。SC-1は一般販売車ではなく、これを用いた「サービス」を2019年度内に日本で開始する予定としています。そう遠くない将来の街中は、こんな形のハコが行き交う光景が当たり前になっているのかもしれませんね。

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