連載

入れてもらったときに“ありがとう” 「サンキューハザード」の由来は?(1/2 ページ)

誰がやり始めたのでしょうね。あと、海外では怖いケースも。

advertisement

 車線変更して「チカチカチカ」。

 本線への合流時、車線変更時など、前に入れてもらったときに後方のクルマへ「ありがとう」の意思を示すサイン「サンキューハザード」がしばしば使われます。

 厳密に言えば非常点滅表示灯としての本来の用途からは外れています。教習所でも教わった記憶はありませんが(注:近年はマナーの1種として意味を教える場合もあります)、ドライバーの暗黙のマナーとしてある程度定着しています。

advertisement

教習所では厳密には教わらないマナー
近年は交通を安全・円滑にする目的のマナーの1つとして教える教習所もある

 法律として明文化されたルールではないのなら「サンキューハザード」はどこから生まれたのでしょうか。

 もともとはトラックドライバーの間でのマナーである説が有力です。タイトなスケジュールで日本全国を日々走り回る、そして大きな車体で合流も大変であり、また速度復帰が大変なのでできるだけ速度を落としたくないことも知っているトラックなら、確かに「入れてくれてありがとう」という意思を何らかの方法で出したい場面は多いでしょう。


発祥はトラックドライバーという説が有力
トラック/トレーラードライバーによる高速道路での暗黙のルール

海外では「挑発」などの意図しない意味で伝わってしまう恐れも……

 日本では暗黙的に定着しているサンキューハザードですが、海外の人がネットに投稿された日本の動画などでこのサインを見て、日本特有のマナーだと驚くことがあります。また、海外で日本と同様の意味でハザードを出したら「挑発」とみなされてしまった怖いケースも……。

アメリカで実際にやってみたんですが、どうやら相手は僕が煽っていると勘違いしたらしく、危うく高速道路でレース始まりそうになったので、もう一生やりません

 一応日本以外でも、国によっては同じように感謝の意味でサンキューハザードを使うケースはあります。例えばドイツでも、一般ドライバーにまで浸透しているわけではありませんが、トラックドライバーのマナーとして使われているようです。

 なお日本国内でもサンキューハザードをあまり目にしない地域はあります。法律で決まっているサインではないことは念頭に置きつつ、「されたらうれしい」こともあるのは事実です。そこに相手への思いやりがあるからでしょうね。皆さん、どうかギスギスせず余裕を持って、穏やかな気持ちで運転しましょうね。

advertisement

       | 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

記事ランキング

  1. 刺しゅう糸を20時間編んで、完成したのは…… ふんわり繊細な“芸術品”へ「ときめきやばい」「美しすぎる!」
  2. 「理解できない」 大谷翔平と真美子さんの“スキンシップ”に海外驚き 「文化は100%違う」「伝説だわ」【大谷翔平激動の2024年 現地では「プレー以外のふるまい」も話題に】
  3. 友達が描いた“すっぴんで麺啜ってる私の油絵"が1000万表示 普段とのギャップに「全力の悪意と全力の愛情を感じる」
  4. 後輩が入手した50円玉→よく見ると…… “衝撃価値”の不良品硬貨が1000万表示 「コインショップへ持っていけ!」
  5. 毛糸6色を使って、編んでいくと…… 初心者でも超簡単にできる“おしゃれアイテム”が「とっても可愛い」「どっぷりハマってしまいました」
  6. 「これは家宝級」 リサイクルショップで買った3000円家具→“まさかの企業”が作っていた「幻の品」で大仰天
  7. 「人のような寝方……」 “猫とは思えぬ姿”で和室に寝っ転がる姿が377万表示の人気 「見ろのヴィーナス」
  8. ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  9. 余りがちなクリアファイルをリメイクしたら…… 暮らしや旅先で必ず役に立つアイテムに大変身「目からウロコ」「使いやすそう!」
  10. 山奥で数十年放置された“コケと泥だらけ”の水槽→丹念に掃除したら…… スッキリよみがえった姿に「いや〜凄い凄い」と210万再生