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「施設に入れる金を出せ」「死んだら喪主をしろ」死んだ夫の母や姉たちと縁を切れるのか? 「テレフォン人生相談」先週のハイライト(1/2 ページ)

姻族関係終了届、効果ある?

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 「テレフォン人生相談」(ニッポン放送・月~金曜11時~ 配信)先週のハイライト。今回ピックアップしたのは12月23日(月)放送の加藤諦三パーソナリティー回。

 亡くなった夫の親族たちとのトラブルという、気が重くなってくる相談。


パーソナリティ:加藤諦三(評論家)、今井通子(作家・登山家)、ドリアン助川(作家・ミュージシャン)、柴田理恵(女優・タレント) イラスト/北村ヂン

夫の死後も義母の面倒を見続ける必要はあるのか?

 相談者は60歳女性。夫60歳(3カ月前に他界)。娘が3人おり、三女の夫婦と同居中。義母94歳。68歳と61歳の義姉がいる。

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 夫が3カ月前に亡くなったばかりなのだが、それをきっかけに、まだ存命中の義母の扱いについて義姉たちとトラブルになっているという。

 相談者夫婦は義父が亡くなった後、ひとりになった母親の住む実家に引っ越して、13年ほど一緒に暮らしてきた。しかし義母が認知症を患ったことで手に負えなくなり、施設に入れることを考えていたところ、7年前に61歳の義姉が引き取って面倒を看ることに。

 義姉に引き取ってもらうにあたって、夫が毎月10万円を送付することになり、その間はトラブルなく過ごせていたようなのだが、夫が亡くなってしまったことで火種が……。

 さっそく61歳の義姉が「そろそろ体力的にも限界なので、施設入所を考えている。それにあたって、母の年金で不足する分の費用をアナタが出してちょうだい」と要求してきてきたのだ。

 さらに、「母が亡くなった場合、お葬式をアナタが(喪主として)出して欲しい」とも言われているという。

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 「まあ、夫が生きていたら、たぶんそうするんだろうなって思うんですが、彼が死んだ今、夫に代わり、私がそんなことまでしなければいけないのか……」

 夫は60歳で亡くなったということで、病死や事故死だったのではないかと思われる。

 「まだ、夫の死すら受け止められていません」

 という相談者にとって、なかなかヘビーな問題だ。

死後離婚しても姑たちの口は閉じられない

 この日のアドバイザーは弁護士の野島梨恵。

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 「『施設を入れる時に不足する金額があったら負担して欲しい』という意味は、『お母さんの年金で足りない分は全部アナタ(相談者)が出しなさい』ということなのか、それとも『私たち(義姉)も出すけれども、それで足りない分は助けてちょうだい』という意味なのか、どっちなんでしょう?」

 「『母はそちらの人間だから、アナタが出せ』という言い方をしました」

 義姉たちの立場からすると「嫁に行って家から出ているから」ということなのだろうが、だからといって血縁関係のない相談者に押し付けるというのもおかしな話だ。

 問題の根っこにありそうなのは、相談者が現在住んでいる家が、もともと夫の父母が住んでいた家(義姉たちにとっての実家)だということ。

 義姉たちからすると「夫の死後も実家に居座っているんだから……」という気持ちはありそうだ。

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 ただし、義父が亡くなる前に家を改築しており、その改築費用の3分の1を義父が、残りを相談者夫婦が負担。自宅の所有権も夫47%、父が43%、相談者が10%という風に登記したのだという。

 義父の存命中は、相談者夫婦は実家に住んでいなかったのだが、固定資産税を肩代わりして払ってあげるなど、色々と負担もしてきた。

 「義姉たちからしてみたら、義父が亡くなった時に『家の相続権を放棄しろ』と弟(相談者の夫)から言われたと。で、母をずっと看てくれるということで放棄したにも関わらず、途中で放り出したっていうことを不満に思っているというか……。家を乗っ取られたみたいな、そんな風に思ってるんじゃないのかなという気もします」

 夫が家を相続した結果、現在の所有権は90%が夫、10%が相談者という形になっているようだ。

 「『放棄しろ』って言ったのはホントのことなのかどうかっていうのはアナタには分かる? 分からない?」

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 「分かりません。彼(夫)の家の相続問題には私は一切関わらなかったので」

 「ま、そうでしょうね」

 夫が亡くなった途端、こんなトラブルになる義姉たちだけに、家の相続はあきらめたとしても、他の遺産はキッチリもらっていそうな感じもするが。

 「基本的には、アナタはお母様(義母)の相続人でもお子さんでもないわけですので、お母さんを扶養しなきゃいけないのは、子どもたちですよね」

 法律的には、施設のお金を出すことも、喪主になる必要もないという。

 「『嫁に行った娘が喪主になるなんて絶対おかしいじゃないか』って言うんですよ」

 「嫁に来た他人だったら喪主やってもいいって理屈にはならんとは思うんですよね」「アナタがね、『お義母さんに世話になったから私がやるわ』というのでなければ、拒否はまったくしてもいいことですね」「まあ腹を決めてお断りになった方がいいかなとは思います」

 結局、いくら法律的には相談者側に理があったとしても、圧をかけてくる義姉たちに対抗するには、自分で断固拒否するしかないという。若干モヤッとする結論に。

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