大戸屋、直営店10店を閉店へ 経営改善計画を発表、地域や客層に合わせたメニュー展開
全国一律だった店舗やメニューを見直し。
大戸屋ホールディングスは2月28日、経営改善計画を発表しました。定食屋チェーン「大戸屋」の不振が続き、2020年3月期は本業のもうけを示す営業損益が通期で赤字に転落する見通し。来期は不採算の国内直営10店舗を閉店するなどして効率化する一方、これまで一律だったメニュー構成などを店舗の客層に合わせた形に変更するといった施策を打ち出しました。
主要ブランドの「大戸屋ごはん処」では、「美味しさ」と「健康」を求めるお客向けに「お値打ち価格で調理したてのお食事を提供することを追求」する一方、食事に満足感やボリュームを求めるお客向けに、「大戸屋ごはん処」とは別のブランドや店舗への投資も行うとしています。
マーケティング戦略は「顧客起点」に転換。従来は、店舗立地や客層に関わらず基本的に全店舗で同一のメニュー・店舗作りをしてきましたが、今後は分析に基づき、店舗立地や客層によって異なるニーズを満たすメニューの構成・店舗作りを展開していく方針を打ち出しました。
具体的には、店舗の立地と客層に基づいて大きく3つのセグメントを設定。各セグメントにおける主要なお客像を特定した上で、それぞれのニーズに基づいたメニュー展開などを進めます。
一方で、業績の回復が見込めない不採算店舗については早期閉店を決断し、赤字拡大に歯止めをかけます。2021年3月期には国内直営事業で10店舗を閉店することを決めました。一方、FC(フランチャイズ)事業では投資コストを抑えた出店形態(狭小地での出店も可能な店舗設計や商品構成)も推進します。
大戸屋HDは国内事業で既存店売上高が前年割れの状況が続いています。これを受け、20年3月期通期の業績見通しを下方修正し、売上高は従来予想から5億円減の245億円(前期は257億円)に引き下げ、営業損益は3億1000万円の赤字(前期は4億1400万円の黒字に転落。最終的なもうけを示す純損益も5億3000万円の赤字(前期は5500万円の黒字)を見込みます。
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