泉佐野市が「ふるさと納税」に復帰 「10億円赤字」の病院に支援を募る
泉佐野市は、ふるさと納税制度から一時除外されていました。
大阪府泉佐野市がふるさと納税制度を利用したクラウドファンディングを7月17日から開始します。COVID-19(新型コロナウイルス感染症)の影響を受けて経営状況が悪化した、同市の「りんくう総合医療センター」への支援を目的としたもので、「10億円赤字支援プロジェクト」と銘打って支援を募ります。
2019年の総務相が参加自治体を指定するふるさと納税の新制度で、対象の自治体から除外された大阪府泉佐野市。制度からの除外は違法だとして総務省を提訴していましたが、高裁で訴えが認められ、ふるさと納税制度に復帰することとなりました。
今回のプロジェクトは、「地方独立行政法人 りんくう総合医療センター」を支援するもの。
同病院は、新型コロナウイルスの重症患者を積極的に受けいれていたものの、医療従事者の不足により救急医療の一部休止や手術の延期されたほか、外来患者が減少。経営状況が急激に悪化したと言います。
大幅な減収の一方で、新型コロナ対応に関連する支出の増加により、同病院の赤字は約7億円に。経営状況は今後もさらに悪化していくことが予想され、「赤字が10億円以上に膨らむ可能性」があるとしています。
泉佐野市は、同病院の財源不足への手当てとして国に特別交付税を要求していましたが「本市がふるさと納税に関して総務省と係争状態にあったことから、本市を狙い撃ちした省令の改正により、再三にわたり特別交付税が大幅に減額」されたとのこと。
同病院が「新型コロナウイルス感染症対応の最前線といっても過言ではない」ことから、支援のため、ふるさと納税制度を活用したクラウドファンディングを実施する運びとなりました。
「10億円赤字支援プロジェクト」は、泉佐野市のふるさと納税Webサイト「さのちょく」で実施。7月17日の正午から受付を開始し、終了時期は9月末を予定しているとのことです。なお、今回の「10億円赤字支援プロジェクト」は返礼品のない寄附となっています。
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