ニュース

「眉」でしか会話してくれない常連さんに店長は……? 優しいやりとりに心が温まる漫画『常連さんは眉で語る。』(1/2 ページ)

眉が上に「クイッ」→「正解だ!!」。

advertisement
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

 こぢんまりとした場所にある個人経営の喫茶店。そこにやってくる「眉」でしか会話してくれない常連さんを描いた漫画『常連さんは眉で語る。』が優しい世界です。想像力で生まれる思いやりの形。

眉を動かすことでしかコミュニケーションしてくれない常連さんと店長のお話です

 一見すると普通の女性のお客さんですが、彼女は最初から最後まで一言も発さず、注文時も店長の質問に「眉」を動かすことで返事をします。例えば、「お飲み物はコーヒーでしょうか」と聞いて眉が動かなければハズレ、「オレンジジュースでしょうか」でクイッと上に眉が動いたら当たり! といった感じです。会話の攻防の難度が高すぎる……!

 シュールでかわいいやりとりですが、実際のところコミュニケーションが“眉”だけは困りもの。それでも、日々「眉クイ攻防」をする店長は「これはこれで僕は好きなのだ」と、特に話し掛けるわけではなく、遠目から彼女の眉を見て感情を伺います。その日の眉の上がり具合がMAXなら、「美味しいんだな…よかった」とホッとしたり。

advertisement
注文をとる店長との眉クイ攻防……!

 一方で、その女性は喫茶店から出るとき、顔には出さないものの、いつも申し訳ない気持ちから少し落ち込んで帰るのでした。もしかしたら人と対面したときに、どうしても言葉や手を使ったコミュニケーションができない理由が彼女にはあるのかもしれません。なお、漫画の途中で、彼女は重度のコミュニケーション障がいを持つ作家「瀬戸らん」であることがわかります。

 店長はその事実には気付かないままでしたが、「少し変わった常連さん」と工夫をしながらも会話を楽しみます。そしてあるとき、間違ってお店の定休日にやってきてしまった彼女が、悲しそうに「オレンジティー」を自販機で買っているのを見て、店長はその日仕入れに行った先で、かんきつ類に似た爽やかな香りが特徴の茶葉「ニルギリ」を手にします。

 後日、喫茶店にて、朝早くやってきた“眉で会話する常連さん”に振る舞われたのは、ニルギリとミカンの果皮を一緒に抽出した「オレンジピールティー」。その日も、感想は言葉として発せられることはありませんでしたが、「美味しい」という気持ちは店長に十分伝わり、特別な“常連さんだけのメニュー”が生まれたのでした。

常連さんを思って作られた特別なホットティー。飲んだ彼女の反応は……?

 作者は、さまざまイラストや漫画を投稿している奥村ちひ(@okmr_chihi)さん。Twitterpixivにて、今回のような短編の創作漫画から、あまり知られていない舞妓(まいこ)さんや花街の文化を紹介する漫画『こはるとはこ』など、いずれも心に残る温かい物語を公開しています。

       | 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

記事ランキング

  1. ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
  3. 「懐かしい」 ハードオフで“30年前のPC”を購入→Windows 95をインストールしたら“驚きの結果”に!
  4. 「靴下屋」運営のタビオ、SNSアカウント炎上を受け「不適切投稿に関するお詫び」発表 「破れないストッキング」についてのやりとりが発端
  5. 毛糸でフリルをたくさん編んでいくと…… ため息がもれるほどかわいい“まるで天使”なアイテムに「一目惚れしてしまいました」「うちの子に作りたい!」
  6. 餓死寸前でうなり声を上げていた野犬を保護→“6年後の姿”が大きな話題に! さらに2年後の現在を飼い主に聞いた
  7. 「タダでもいいレベル」 ハードオフで1100円で売られていた“まさかのジャンク品”→修理すると…… 執念の復活劇に「すごすぎる」
  8. “プラスチックのスプーン”を切ってどんどんつなげていくと…… 完成した“まさかのもの”が「傑作」と200万再生【海外】
  9. 「品数が凄い!!」 平愛梨、4児に作った晩ご飯に称賛 7品目のメニューに「豪華」「いつもすごいなぁ」【2024年の弁当・料理まとめ】
  10. 100均のファスナーに直接毛糸を編み入れたら…… 完成した“かわいすぎる便利アイテム”に「初心者でもできました!」「娘のために作ってみます」