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もし何を言われても傷つかない“身代わりシール”があったら? 心を守る“ハリボテ”の漫画が考えさせられる(1/2 ページ)

「向き合うこと」と「逃げること」について考えたくなる話。

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 心が傷つかないよう、きつい言葉を身代わりに受け止めてくれる不思議なシールを描いた漫画「ハリボテちゃん」が、考えさせられるお話で心に深く刺さります。作者はCMプランナーでエッセイ漫画を多く発表しているコンテくん(@conte_kun)さん。


タフな仕事をこなすエリカの秘密は身代わりになってくれるシール

 CM制作会社に勤めるエリカは、ハードな仕事を顔に出さずに卒なくこなし、「たくましい」「すごい」と評価されています。その裏には秘密がありました。それは「ココロのハリボテ」というハート型のシール。胸に貼っておくと、傷つく言葉を身代わりとなって受け止めてくれるのです。

 ハリボテには「少しは考えろよ」「バカ」など、エリカに投げかけられた言葉が矢のように刺さっています。そんな言葉の数々をハリボテが受け止めてくれるから傷つかずに過ごせます。以前は上司からのきつい言葉に日々しんどい思いをしていた彼女ですが、会社の倉庫で偶然見つけたハリボテを使い始めてから、余裕ができて周囲の評価も変わりました。ただし1枚のハリボテで受け止められる言葉の量には限度があり、手持ちの枚数にも限りがあるため、大切に使わなければいけません。

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ハリボテを見つけてから変わったけれど……

 そんな折、取引先のキクタにハリボテのことを知られてしまいます。勇気を出した「ある決断」のために、ハリボテを分けてほしいと頼むキクタ。残り少ないからと断ったエリカですが、自分が「逃げてる人みたい」といたたまれない思いに――。


「ハリボテに守られているだけ」と引け目を感じるエリカ

 何を言われても傷つかずに済む不思議な身代わりシール。本当にあったら欲しいと思う人もきっと多いでしょう。果たしてそれは“逃げ”なのか? 何も解決していないのでは? 作中でエリカの心に浮かんだ問いは、読む側にも投げかけられています。「向き合うこと」と「逃げること」、その選択について考えたくなるお話です。

画像提供:コンテくん(@conte_kun)さん

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