死体と手をつないで家に帰る“呪術師”の漫画が切ない 「ただいま」の意味を考えさせる話に感動の声(1/2 ページ)
死者の「帰りたい」と家族の「帰ってきてほしい」をつなぐ呪術者“おくり人”を描いたお話。
呪術を使って死者を家に送り届ける仕事を描く漫画「さあ、一緒に帰りましょう」が、心揺さぶる内容で好評を博しています。
死体を家へと連れ帰り、遺族とともに悔やむ「おくり人」。サンはおくり人でありながら、「死体が家に帰りたいと思うわけがない」と自身の仕事に否定的な姿勢。敬意を欠く仕事ぶりをとがめられ、師のもとを飛び出してしまいます。
あてもなく過ごすうちに、死んだ子どもを家に送り届けることになったサン。呪術をかけられた死体は、家へ向かって歩き出します。術が解けないように手をつなぎ、家まで支えて歩いて行くのがおくり人の仕事。ならい通り、サンは子どもと手をつないで、子どもが進むままに家へと向かって歩いて行きます。
家族は生きて帰ってほしいに決まってる。死体になって帰ってきても悲しいから、帰らない方が――サン自身、家族がおくり人とともに帰ってきたことがあり、そのときの悲しみからそう考えていました。しかし、子どもを送り届けるうちに彼の考えは変わっていきます。
死んだあとも残る「帰りたい」という気持ち。「帰ってきてほしい」という家族の気持ち。それを結びつける「おくり人」。静かに描かれる悲しくも優しい世界が心に染み入り、繊細に描かれたサンの心の変化に涙を誘われます。読者からも「涙が止まらなかった」「心に来る」といった声が寄せられています。
作者はおあー(@oioi_usodaro)さん。「さあ、一緒に帰りましょう」は「マガジンデビュー」コンペ第9回の受賞作で、マガジンポケットでも掲載されています。
作品提供:おあー(@oioi_usodaro)さん
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