横浜ガンダムを見に行ったら自分でも意外すぎる感情に襲われてオォーッ! ってなった話:マシーナリーともコラム(1/2 ページ)
みんなも横浜で5000円払ってガンダムに銃口を向けられてみよう!
バーチャルYouTuber、マシーナリーとも子による不定期コラム第33回(連載一覧)。横浜・山下ふ頭に2020年12月から設置されている、「GUNDAM FACTORY YOKOHAMA」へ行ってきたら「思ってたのと違う良さがあった」というお話です。なぜかガンダムのことになると冗舌になるのはやはり前世の……ウッ……。
ライター:マシーナリーとも子
徳で動くバーチャルYouTuber(サイボーグ)。「アイドルマスター シンデレラガールズ」の池袋晶葉ちゃんのファンやプロデューサーを増やして投票してもらうために2018年4月に活動開始。前世はプラモ雑誌の編集をしていたとも言われているが定かではない。現在は自分のグッズを売ったりライターやったりして糊口をしのいでいる。お仕事募集中。
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横浜に動くガンダムができた
撃っちゃうんだなこれが。マシーナリーとも子よ。
みんな横浜のガンダム見に行った? 私、なんだかんだでまだ見に行ってなかったからさ。最近家に閉じこもりがちだったし軽くレジャーも兼ねて平日にフラリと見に行ってきたのよ。いやさぁ、正直あんまりデザインが好みじゃねーななんて馬鹿にしてたさ。がねぇ、いやぁ、味わい深かったって感動したぁ。オススメですわ。ぜひ見に行ってみることをオススメします。いま行ってみるにはタイミング悪ぃーけど。
「横浜ガンダム」というのは、2020年12月より横浜・山下ふ頭に設置されている「GUNDAM FACTORY YOKOHAMA」のこと。もともとはガンダム35周年である2015年(「ガンダムUC」のep7終わって「Gのレコンギスタ」「ビルドファイターズトライ」「THE ORIGIN」あたりを展開してたころね)に「ガンダムグローバルチャレンジ」というプロジェクトが発足。「ガンダム40周年の2020年までに実物大のガンダム歩かせたるわ!」とタンカを切ったのがはじまり。いや~当時のことは結構覚えてるよ。正直「ほんとに人類ちゃんにできるのかね?」「なんかAR映像とかでお茶を濁すんじゃないか」とか思ってたわ。
とはいえ、いざ完成したぞ~お披露目するぞ~といわれても正直なところ私あーんまりピンと来てなかった。これは先述もしたし、単純に「あたしセロリあんまり好きじゃないのよね」程度の話であって良しあしの話ではないから勘弁してほしいんだけど……あんまりこの横浜ガンダムのデザイン好みじゃないんだよなあ!
別に「アニメのデザインそのまんまが良かったな」なんて懐古主義を言うつもりはないぜ? お台場のやつとかカトキ版とか大好きだもんな。でもなんかな~。全身に張り巡らされたパネルラインから、機能美というよりはデザインとしていいっしょ? みたいな雰囲気しか感じられなくてそこが好みじゃないんだよね。そこがそういうふうに開いてどうすんの? みたいな。胸とかなぜかV字みたいな線入ってるしさ。
一応このガンダムには文芸設定として、はるか昔のガンダムの残骸が横浜に流れ着いてきたのでそれをリバースエンジニアリングして修理した……というものが用意されている。そういった意味では肘の上のリング状の関節とかはいかにも突貫修理みたいな雰囲気がしてわりと嫌いではないな。でもそれならそれで、こんな見慣れないパネルラインを引くよりも「F91」とか「Vガン」、あるいは「Gレコ」とか「∀」への系譜を感じるようなデザインにしてほしかったなぁ~~……なんて思うのはオタクの良くないところかね?
まあそんなわけでこのガンダムには当初そこまで魅力を感じてなかったわけ。でもそれでも「18メートルあるロボットがグイングイン動いてるの近くで見たら絶対愉快だよな~」みたいな気持ちは間違いなくあったわけで、まあ大仏でも見に行くかなくらいのノリで行ってみたいなとは思ってたのよ。そんで4月になってようやく行く機運が高まったというわけ。
ガンダムはデカくて強いので怖い
というわけでド平日の真っ昼間に山下ふ頭来訪。現地は港というロケーションもあってか、まるで地球連邦のベルファスト基地みたいな雰囲気があって楽しい。横浜港にガンダム置くのはいいアイデアだったね。中華街からもみなとみらいからも近いしね。
あと「ガンダムでこれだけでかいってことは仮にホワイトベースがあるとすると……」みたいな想像もできて楽しい。絶対バレバレだよなあんなデカブツ。
会場内に入るとすぐガンダムさんと会うことができる。ガンダムが動く演出は30分ごとで、0分にドックから歩み出てきて停止、30分に戻っていく……の繰り返しになっている。なのでいい感じに見られるように15時50分くらいに入場して16時45分からタワーに登れるチケットの予約をしてみたぜ。
軽くアナウンスが流れ、プシューと演出用のスチームが上がる! そしておなじみの効果音とともにガンダムがノッシリと動き出した。
このとき、自分でも意外すぎる感情に襲われて自分でもオォーッ! ってなった。動くガンダムを見て「かっこいい!」とか「エモい!」みたいな気持ちじゃなくて「けっこうこれ怖いな」という感情がやってきたんだ。ガンダムの足の裏がこちらを見たとき、「よくできてるなあ!」と思うよりも先に「これに踏みつぶされたらえらいことだな」と思ったんだよね。
これ、決してネガティブな意味じゃなくてそう思えることが面白いなーと思ってさ。なんか18メートルあるロボットが、台座に保持されつつであるとはいえ動く、歩くことでより巨大に見えるんだよね。大きさは変わらないはずなのにお台場ガンダムよりもすごく大きく感じられて、その大きさが脅威になるということが自分の経験として刻まれたんだよね。これは一介のガンダム好きとしてすごくいい体験をしたなあって思ったよ。
例えばお台場のガンダム……できたてのころはダイバーシティじゃなくて潮風公園に飾られてたんだけどさ。そのとき木に遮られてなかなか現地まで行ってもガンダムの姿が見つけられないんだよ。「このへんにガンダム立ってるはずなんだけどな?」ってうろうろしまくって、ある地点にたどり着いたところでヌッと木陰からガンダムが出てくるの。それを見たとき「うわー! デカいロボットなんてすぐに見つかってやられるからリアルではないよなと思ってたけど全然都会の真ん中で隠れられるんじゃん!」って感動したんだよね。お台場で市街地戦全然できるんだなモビルスーツはってすごい納得を得たのね。それに近く、そして質感の違った体験ができて、この時点で「うわー元取れたなあ」って感動したのよ。
あともう一つ、「アニメというより特撮っぽいな」と思えたのも面白かった。でかい格納庫のセットの中でスチーム出しながら鎮座するガンダムの姿が、「アニメに出てくる整備中のガンダムの実物大模型だー!」というよりは「メカゴジラみてえだな!」って思えたんだよね。そう考えると、さっき「踏みつぶされたら大変だなあ」って思ったのもちょっとガンダムというより特撮っぽい感情だよね。ゴジラに踏みつぶされたら死ぬもんな。でも特撮の撮影するとき、当然そういうシーン撮るときに実物大のゴジラ作って撮ってるわけではなくて、合成だったり複数カットでなんとかしたり足だけの模型作って撮ってるわけで……そういった撮影よりもリアルな「踏まれたら死ぬ!」体験ができたことに対してなんかイイな~って思えたワケよ。
一通り歩いたりなんか倒れそうになったり(演出)したガンダムは最終的に仮面ライダーカブトみたいなポーズを取って静止。このあと30分後にまた動き出し、ドックへ戻っていく。一通りのアクションを下から体験したあとにドックに登れる時間になったので向かう。
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