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Nintendo Switch「リングフィットアドベンチャー」で慢性腰痛症が改善 千葉大の研究で確認

痛みの軽減と、メンタルの向上に有効としています。

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 Nintendo Switch用フィットネスゲーム「リングフィットアドベンチャー」は「慢性的な腰痛の改善に有効」とする論文について、千葉大学が概説を発表しました。5月に海外の学術誌『Games for Health Journal』へ掲載されネットで話題となった研究成果が、あらためて日本語で公開された形です。

試験の様子(ボス戦)

 主導したのは千葉大学大学院医学研究員整形外科学のグループ。研究の背景には、慢性腰痛症の治療法が確立されていない事情がありました。近年の研究で抑うつなどの心理社会因子が痛みを強めていると明らかになり、認知行動療法が取り入れられてきましたが、一定数の患者には効果がなかったといいます。

 運動療法も一定の効果がみられる一方で、継続困難なケースも多く、決め手に欠ける状況。「誰しもが楽しく気軽に、そして継続的に運動できる」手段が求められるなか、研究チームはゲームとフィットネスの要素を兼ね備えたリングフィットアドベンチャーに白羽の矢を立てました。

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 研究に際しては、千葉大学医学部附属病院を受診した難治性腰痛患者40人を対象に試験を実施。通常の内服治療に加えて週に1回40分間のリングフィットアドベンチャーを実施する20人と、内服治療のみを行う20人で比較を行いました。

 比較項目は、腰痛・臀部(でんぶ)痛・下肢しびれといった痛みの尺度と、破局的思考・自己効力感(※1)・運動恐怖(※2)といった心理的な尺度。このうち、腰痛・臀部痛・自己効力感において、リングフィットアドベンチャーを実施したグループには大幅な改善がみられました。

※1:「痛みがあっても幸せな生活を実現できる」自信の強さに関する指標

※2:患部を動かすことへの恐怖心

試験前後における痛みの変化(RFA:リングフィットアドベンチャー)
心理スコアの変化

 研究者はリングフィットアドベンチャーがもたらした結果について、筋肉関節の柔軟性・可動域・血流改善といった運動療法としての除痛効果だけではないと指摘。「自ら汗を流してキャラクターを動かし、要所をクリアするといった主体的な達成感を得ることで自己効力感が高まり、痛みの軽減につながった可能性が示唆される」と述べています。

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