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「どんな逆境やつらいことがあっても、とにかく前向きに」 映画「夏への扉」主演の山崎賢人に聞く作品との共通点(2/2 ページ)

「悲しみとかつらいことを知っている人の方が人にも優しくできる」。

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チャーミングなSF作品に仕上がった“人間らしさ”

―― 2025年の東京で出会う人間そっくりのロボット役の藤木さんとは二度目の共演ですね。

:山崎 以前共演したテレビドラマ「グッド・ドクター」(2018年、フジテレビ)ではお互い医者役だったので、今回は人間とロボットという全く違う役柄でご一緒させていただいて、すごく楽しかったです。藤木さんのスタイリッシュな感じにチャーミングさが加わったというか、それがまたいとおしくなる感じです。

―― 劇中では、ピートを演じた藤木さんとのぎこちなくも愛らしい掛け合いが印象的でした。

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:山崎 面白いですよね掛け合い。藤木さんが劇中最初に出てくるときは「こんなに技術が進化したんだ!」という驚きはリアルに出せましたし。ロボットなのに「面倒くせぇ」と言ったり、呼び捨てにされたりするところとかは、リアルに「何こいつ?」みたいな気持ちになれたし。人間的な感情がなかったら言わないだろうなと思う姿に反応していたら、すごい楽しかったです。

 ピートは好奇心が発達しすぎたという設定のロボット。だからところどころ藤木さんが意図していないところで出る“人間っぽさ”がすごく面白かったです。

―― 人間っぽさ?

:山崎 浜辺で座るシーンがあって、そのときに手のひらに砂利がついたんでしょうね。それをパタパタパタって(両手の指を動かすしぐさをしながら)落としていたんです。俺も見ながら「無意識なんだろうな」と思っていて(笑)。でもそのしぐさがまさに「ピートがやりそう」みたいな。ロボットでも手に砂がついたら気持ち悪いんでしょうね。そういう自然体なしぐさが面白かったです。

―― 初共演の清原さんからは、どんな印象を受けましたか?

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:山崎 果耶ちゃんは本当にしっかりされていて、尊敬します。一生懸命に役を生きる上で、素直な方なんだなと。互いの思いがぶつかりあうシーンなどでは「今のシーン大丈夫だった?」みたいなことを話して、一緒に悩みながら作れたのは良い思い出です。

―― 清原さん演じる義妹の璃子との関係性を演じるのは苦労されたとか。

:山崎 兄妹のような関係、家族的な愛もありながら、璃子の宗一郎への気持ちにどこか気付かないふりをしているような、ブレーキをかけているような感情を演じるのは難しかったです。でも、ずっと一貫して愛があるのは、すごく良いなと思います。失って初めて大切な人に気が付く感じとか。

 あと、自分の方がちょっと大人の目線で話している感じは、これまで演じたことがなかったので、そういうニュアンスは大事にしました。

時を駆けるということ

―― ところで、劇中のように、もし自分がタイムリープできるとしたら?

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:山崎 できるものならしてみたいですね。でも未来を知るのは怖い部分もあるし、結局のところ自分の未来というのは今の積み重ねの上にあると思っていて、そういう意味では実はそれほど興味ないかもしれません。どちらかというと、世界中のいろんなものに興味があって、そういうものをこの目でみてみたいというニュアンスです。

―― 作品では、タイムリープすることで物語が展開しますが、時を超えるということにはどう感じましたか?

:山崎 この作品ですごく良いなと思うのは、タイムリープすることで、全てが狂ってしまうかもしれないのに、リスクを背負ってでも時を超えるのがかっこいいなと。

映画『夏への扉 ―キミのいる未来へ―』

出演:山崎賢人、清原果耶、夏菜、眞島秀和、浜野謙太、田口トモロヲ、高梨臨、原田泰

造、藤木直人

監督:三木孝浩

脚本:菅野友恵

音楽:林ゆうき

原作:『夏への扉』ロバート・A・ハインライン(著)/福島正実(訳)(ハヤカワ文庫刊)

配給:東宝、アニプレックス

(C)2021 映画「夏への扉」製作委員会

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