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Epic Games対Appleの訴訟、Appleに外部の決済手段を認めるよう命令

Appleは独禁法に違反していないとの判断でした。

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 Epic GamesがAppleは独占禁止法に違反しているとして起こしていた訴訟で、米連邦地裁が、独禁法違反ではないとの判決を下しました。ただし、Appleはアプリ開発会社が同社以外の決済手段を使うのを禁止できないとの判断も示しています。

 発端は2020年8月に、Epicが独自の決済システムを発表したことにありました。App Storeストアを経由せずにゲーム内アイテムが購入できるシステムで、これによりスマホ版Fortniteが「ガイドライン違反」としてアプリストアから削除される事態に。EpicはAppleは反競争的として提訴しました。


2020年にEpicが公開した、『1984』(独裁者に支配された監視社会を描いたジョージ・オーウェルのSF小説)を題材にした抗議映像

 9月10日(米国時間)の判決で、地裁はAppleが独占企業であるとのEpicの主張は認めませんでしたが、一方でAppleに対しては、ゲーム開発会社が独自の決済手段を使用するのを禁止してはならないと命じました。

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 Epicのティム・スウィーニーCEOは判決を受けて「開発者や消費者にとって勝利ではない」と自身のTwitterでコメント。Appleは海外メディアに対し「App Storeが独禁法に違反していないという、ずっと知っていたことが確認された」とコメントしています。

 なおAppleは先に、日本の公正取引委員会の調査を受けて、2022年初めからアプリ開発者がアプリ内に自社サイトへのリンクを設置できるように変更すると発表。これにより、アプリ開発者は自社サイトからの決済にユーザーを誘導できるようになります。

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