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自分を「ブスだ」と言う美人な後輩と、彼女が嫌いで仕方ない先輩社員の漫画 キレイ事を許さない壮絶なカタルシス(1/2 ページ)

最後のページで「ひぃっ」て声出た。

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 誰もが目を奪われる美人が入社して浮き足立つ社内。ただ一人だけ彼女に黒い感情を向ける先輩社員の目線で描かれる漫画が、予想外のカタルシスを与えてくれます。

 主人公の美里は、自分の容姿に自信が持てない会社員。中学生の頃、付き合った男子が陰で「B専」と言われているのを聞いてしまい、大人になった今でも心にしこりを抱えています。

 「面と向かって外見をけなされたことはないし、むしろ人望はあるから大丈夫」――。そう自分に言い聞かせ、精いっぱい社交的に生きてきた美里の前に、とんでもなく美人な新入社員が現れたことで、彼女の心はかき乱されていきます。

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 入社早々、全員の視線を釘付けにするほどの美人・水野。ところが彼女は大歓迎ムードを意に介さず、ニコリとも笑いません。

 教育係に選ばれた美里は、表面上は優しくふるまいながらも、「愛想が一切ないのは努力せずとも優しくされてきた美人ゆえのおごりだ」といら立ちを募らせていきます。

 一方で、そんな美里にだけは心を開き、ころころと表情を変えるようになった水野。歓迎会の席でも「美里さんひどい どうして隣に来てくれないんですか!?」「私こういうのホントダメなんです!!」とかわいく詰め寄ってきます。

 2人きりで抜け出した先で、水野は深刻そうに「人前って苦手なんです」と打ち明けます。美里が理由を尋ねると、彼女の返答は「ブスだから…」。その瞬間、美里は自分が決定的に水野を嫌いであると自覚したのです。

 水野のいる日々を過ごす中で、どす黒い感情がますます膨らんでいく美里。しかし、同情せずにはいられない水野の過去を聞いたことで、美里の心境に変化が……。

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 「人は見た目よりも内面」なんてキレイ事では片付けられない現実の醜さを描き切った作品。ある意味で“美しい”、ダークなカタルシスのある結末は、ぜひ全編を読んでお確かめください。

 作者は漫画家の桃聖純矢(@momose_junya)さん。本作「花に憧れた」は講談社の漫画賞“第9回 THE GATE 古屋兎丸賞”受賞作。その後コミックDAYSにて連載された『恋は妄毒』全4巻が発売中です。

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