「懐かしすぎて涙出た」 昔あったCGI製レンタルチャットみたいなWebアプリが公開 なぜ作ったのか制作者に聞いた(1/2 ページ)
毎晩、開いたまま寝落ちしてたなぁ……。
“その昔、個人サイトなどに置いてあったCGI製のレンタルチャットみたいなWebアプリ”が公開され、Twitterでは「なっつ…」「懐かしすぎて涙出た」と話題になっています。なぜ今、これを作ったのか、制作者に聞きました。
公開したサイトは「Retro Chat」。2000年ごろに流行したチャットにとてもよく似た画面です。作りは極めてシンプルで、入室するには名前を入れて「入室」ボタンを押すだけ。文字色を変える機能と、自動リロード時間を選択する機能があり、テキストを何も書かずに「発言/リロード」を押すと手動でリロードができます。
このWebアプリを公開したのは、“クソアプリエンジニア”を自称するDE-TEIUさん(@de_teiu_tkg)。「#インターネット老人会 」のハッシュタグをつけてTwitterに投稿したところ注目を集めました。
こんな懐かしいものを作ったのはどんな人なのでしょうか。DE-TEIUさんにお話をうかがいました。
―― なぜ作ろうと思ったのでしょうか?
DE-TEIUさん:私は、2000年代頃(ブログが普及する前、個人サイトが乱立していたあたり)のインターネット文化が好きで、時々それについて昔を思い出しながら情報収集しています。今回のアイデアはその情報収集中に思いついたものです。思いついた時は「いつか作ろう」と思ってとりあえずメモ帳に書き記して放置していました。
そしてつい最近、SupabaseというBaaS(Backend as a Service)の存在を知り、「面白そうだからこれを使って何かWebアプリでも作ろうかな」と思い、メモ帳を読み返して「昔CGIとかで作られてたチャットを今時の技術で再現する」というメモを見つけ、難易度的にもちょうど良さそうだったので開発に至りました。
―― 製作期間はどれくらいですか?
DE-TEIUさん:製作期間は1日(8時間)ぐらいでした。私はちょっとしたWebアプリなどを作るのを趣味にしており、過去に作ったアプリからソースコードを適当に流用した箇所もあるので、実装にあまり時間をかけずに済みました。
―― こだわった部分はどこですか?
DE-TEIUさん:こだわった部分は、チャットのログを更新する処理です。昔のCGI製チャットは、更新ボタンを押すか、一定時間(10秒~60秒の間ぐらいで設定)ごとにしかチャットのログが更新されない仕様だった記憶があります。今回のアプリは、誰かが発言する度にログをリアルタイムに更新するのではなく、あえてレトロ感を出すためにこの仕様を再現しました。
余談ですが、発言するボタンとログを更新するボタンが「発言/リロード」というように一緒くたになっているのも、当時の記憶を思い出してこのような仕様にしております。
―― DE-TEIUさん自身こうしたチャットは使われていましたか?
DE-TEIUさん:小学生か中学生ぐらいの時、友人と会話するのに使った事があります。自分のサイトにも確か一時期設置していました。
―― 当時のチャットで、印象深い思い出はありますか?
DE-TEIUさん:印象に残っている思い出としては、チャットではないんですが、とある個人サイトの掲示板に何年も入り浸って、そこで知り合った方々と一緒にゲーム開発ツールで何か作ったりして遊んでいたのが楽しかったです。
投稿への反応は「懐かしい」といった声が多くを占めています。「わー!ティーカップだこれ!!」「ゆいちゃっとだ!」「なりきりチャットとかもやったなぁ」など、こちらも懐かしい単語であふれています。
(高橋ホイコ)
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