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お湯・ラップ不要でレトルト温められる家電 一部でパウチ破裂の報告 メーカーに使用の注意点を聞いた

150グラム以下のレトルト食品はダイヤルを1/2より手前で設定するなど、過熱を防ぐ必要あり。

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 お湯もラップもなしでレトルト食品を温められるとして、SNSで反響を呼んだ家電「レトルト亭」。実物を手にした人から、調理中に破裂したという報告が寄せられ注目が集まっています。使用の際の注意点などについてメーカーに聞きました。

話題の「レトルト亭」。問題なく使用できているという投稿も多いのですが……

 レトルト亭はポップアップ型トースターのような形で、レトルトパウチを内部の特殊な低温ヒーターで挟んで温める仕組みになっています。9月にクラウドファンディングサイト「Makuake」で先行販売したところ、SNSで便利そうだと話題になり、2000万円を超える額を集めました。

 先行販売分は10月下旬から届き始め、Twitter上には「届きました」「うまく使えた」「楽だわ」などの投稿が寄せられました。その一方で少数ながら、レトルトパウチが「膨らんだ」「とけた」「爆発した」などの投稿も見られました。

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おいしいカレーが食べられるはずだったのに……衝撃と口惜しさが伝わります

 中でも注意目を集めたのが、SEO専門家、辻正浩(@tsuj)さんの「鈍い音とともにレトルト上部が弾けて周辺に飛び散ったカレーを眺めて呆然としてる」という投稿。

 当時の状況を尋ねると、パウチが膨張して上部の圧着部分が圧迫され、破裂したとのこと。その後、飛び散らないようラップで包んで再度試したところ、破裂はしなかったものの、調理器の中でパウチがふくらみ、5分ほど冷まさないと取り出せなかったといいます。なお辻さんは、トラブルはあったものの、同製品については「面白い視点の商品で便利」と前向きに評価し、今後も注意しながら使いたいと述べていました。

破裂したレトルトパウチ(画像提供:辻さん)
パウチ上部が大きく裂けています(画像提供:辻さん)

 こうした破裂や膨張がなぜ起きるのか、使用の際に注意するべきことは何か、企画・開発・販売したアピックスインターナショナルに聞きました。

ダイヤルの設定に注意

――レトルトパウチが「膨らんだ」「破裂した」「溶けた」などの問い合わせはありましたか。SNSの投稿は把握していましたか

アピックス 膨らんだというお問い合わせをいただいており、SNS上で話題になっていることも確認しております。

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――原因は何ですか

アピックス 食品の相性、実際のレトルト食品の重さよりも多めの分量でのタイマー設定(例:120グラムのレトルトパウチを150グラム以上に対応の「小盛」に設定する)、製品の温度センサー誤差など、さまざまな要因について現在調査中です。

さまざまなレトルト食品に対応する「レトルト亭」ですが、膨らみやすいものもあるようです

 原因を調べている中で、レトルト食品の重さに合わせた適正時間にセットしても、チーズカレーやキーマカレーなどの油分が多い食品は、パウチの膨張が起きやすいことが分かってきています。

――使う時にどんなことに気をつければいいでしょうか

アピックス 150グラム以下のレトルト食品は特に温度が上昇しやすいので、ダイヤルを1/2より手前で設定(75グラムなど極小タイプは1/3まで)してください。

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ダイヤル式のタイマー設定は「小盛」150グラム、「普通」200グラム、「大盛」300グラムが目安。レトルトパウチの分量によっては、「小盛」よりも前に設定する必要があります

――調理中に異常が起こったらどうすればいいですか

アピックス パウチが膨張した場合は、無理に引き出さず押さえバネが少し動くくらいしぼんでからの取り出しをお願いします。膨張して危険を感じる場合は、ダイヤルを強制的にOFFまで戻すか、コンセントを抜いてください。

 膨張が起きるレトルト食品の場合、適正時間より前でも食品は十分に温まりますので、適正時間手前にダイヤルを合わせて温めを行うこともご検討ください。

――メーカーとしてどのように対応しますか

アピックス 原因が判明次第、適正に対応するよう検討しています。また、パウチ膨張などにより、ご使用に不安がございましたら、ご連絡いただければ幸いです(問い合わせ先:アフターサービスセンター)。

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手間なく、無駄なくレトルト食品が食べられる調理器。不安なく使いたいですよね

過熱を避けて安全に使う

 レトルト食品の重さに適した時間にタイマーを設定し、食品によってはふくらみやすいので短めの時間に設定してみる。レトルトパウチがふくらんだ場合はダイヤル「OFF」かコンセントを抜いて加熱を止め、冷ましてから取り出す。今のところ、破裂などを避けるにはこのように使うのがよさそうです。もちろん、使用に不安を感じることがあれば問い合わせましょう。

(谷町邦子 FacebookTwitter

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