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「勉強ばかりしてないで、ゲームしなさい」 香川県地元紙にゲムトレが全面広告 「ゲームの教育的な側面を知ってほしい」(1/2 ページ)

ゲーム条例を強く推していた四国新聞にあえて出稿。

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 「勉強ばかりしてないで、ゲームしなさい」――。12月20日、新聞の全面広告に載った挑戦的なキャッチコピーが注目を集めています。しかも掲載されたのが、「ネット・ゲーム依存症対策条例」が施行されている香川県の地元紙「四国新聞」と、なおのこと挑戦的。なぜこのような広告を掲載したのか、出稿の狙いを聞きました。

あえて香川の地元紙へ出稿

 広告主は、“ゲームのオンライン家庭教師”「ゲムトレ」公式サイト)。トレーナーによるゲームプレイの指南を通じて、考え方や集中力、コミュニケーション能力を鍛えるとするWebサービスです。

 一見するとひねくれたようにも見えるキャッチコピーは、実は「『勉強ばかりしてないで、ゲームしなさい』と言われる未来があるかもしれない」という文の一部。続く一節で、かつては毒とされていた小説が今日では市民権を得ているように、「ゲームへの認識も変わりうる」とする意図が示されます。

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「勉強ばかりしてないで、ゲームしなさい」

と言われる未来があるかもしれない。

かつて、小説や漫画は毒と捉えられていた時代があった。あの夏目漱石も、小説家デビュー当時は「帝大出身のエリートが低俗な職業に就いたもんだ」と嘲笑されたと言う。しかし、今はどうだろう。人々の心を掴み、人生の糧となっている。

同様にゲームの捉え方も変わりはじめた。プレイしながら試行錯誤を繰り返して、自分の成長を実感。難しいステージをクリアすることで、自己肯定感が高まる。仮想空間上で世界中のユーザーと分かち合う。ゲームは、人生を豊かにする力がある。

日本初のゲームのオンライン家庭教師「ゲムトレ」では、特別な体験で子どもの成長をサポート。楽しみながら、力を伸ばせるように心がけています。成長の新しいステージへ一緒に進みませんか。

 「プレイの過程で自分の成長を実感できる」「世界中のユーザーと感動を分かち合える」といった、ゲームの教育的な側面を取り上げながら、「ゲームには人生を豊かにする力がある」と主張し、ゲムトレはそのサポートをするとアピールして締めくくられました。代表の小幡和輝さん(@nagomiobata)は出稿に際し、いじめに苦しんだ小学生時代がゲームのおかげで救われた経験を語り、「ゲーム=悪ではないです。まずはちゃんと見てほしい」と述べています。

 「ゲームと、それを通して広がる世界から学ぶことはたくさんある」「四国新聞にこれを載せるのが最高の皮肉」「『勉強もゲームも大事』でいいと思うが、今の香川にはこの広告が必要」など、大きな反響を呼んだこの広告。ねとらぼ編集部は詳細を小幡さんに聞きました。

―― 四国新聞への出稿について、いつごろから考えていましたか?

小幡:2021年10月ごろから検討していました。

―― ゲーム条例についてどのように考えていますか

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小幡:ゲームが悪であるという前提で考えられている条例と感じ、とても悲しい気持ちになりました。僕自身、ゲームに人生を救われたので、ゲームの魅力をもっと伝えていかねばという使命を感じています。

―― (過去にゲーム依存症関連の記事を多く掲載していた)四国新聞を出稿先に選んだのは、あえてのことでしょうか?

小幡:四国新聞が条例を出している香川県で影響力が高い新聞と考え、出稿先としてベストだと考えました。

―― 出稿にあたり、四国新聞側からはどのような反応がありましたか。

小幡:内容に対して特別な反応はなく、最初から最後までていねいにご協力いただきました。

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―― 広告を見た人からの反響はいかがでしょう。

小幡:朝からTwitterでたくさんの反応やメッセージをもらって、とてもうれしいです。もっと賛否があるかなとも思ったのですが、ポジティブなコメントがとても多くホッとしました。リプライや引用リツイートでみなさんのゲームとの思い出がたくさん投稿されていて、朝からとてもうれしい気持ちで1日を過ごしています。


 最後に「親子でゲームのことを考えてもらうきっかけになれば」と、小幡さん。フォントには小学校の教科書で使われる教科書体を用い、小さい子でも読めるよう振り仮名付きにしたとのことです。

 広告は東京メトロ丸ノ内線新宿駅メトロプロムナード内にも、12月26日まで掲出されます。

画像提供・協力:小幡和輝(@nagomiobata)さん

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