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ドーピング疑惑のワリエワ、五輪参加への裁定巡って賛否 元金メダリストのプルシェンコは「応援したい」(1/2 ページ)

同じ金メダル獲得選手のキム・ヨナは「ドーピングした選手は競技に参加できない」。

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 ドーピング疑惑が取り沙汰されている女子フィギュアスケートのカミラ・ワリエワ選手について、スポーツ仲裁裁判所(CAS)は2月14日、「北京冬季オリンピック」個人戦への出場を認めると発表。韓国のキム・ヨナ選手や、米国のタラ・リピンスキー選手らがこの裁定を批判する事態となっています。


2022年1月の「欧州選手権」で金メダルを獲得した際のワリエワ選手(画像はカミラ・ワリエワInstagramから)

 本大会でメダル獲得を有力視されていたワリエワ選手ですが、2021年12月にロシア選手権出場の際に採取した検体から、ドーピング検査の禁止薬物とされる「トリメタジジン」が検出。

 国際オリンピック委員会(IOC)ら諸組織が問題視したものの、CASはワリエワ選手が現在15歳で「保護対象」とされる選手であること、同対象の選手への制裁は緩和されるケースがあるなどという理由から競技への参加を引き続き認めると発表。IOCはこの決定に反発し、ワリエワ選手がメダル獲得した場合は授与式を行わないとしています。

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 2010年の「バンクーバーオリンピック」で金メダルを獲得したキム選手は2月14日、一面真っ黒になった画像をInstagramに投稿。「ドーピングした選手は競技に参加できない。この原則は例外なく守られなければならない。全ての選手の努力と夢は等しく尊い」とつづり、CASの裁定に真っ向から疑問を投げかけました。

 1998年の「長野冬季オリンピック」で金メダルを手にしたリピンスキー選手もTwitterを更新し、陽性反応が確認された以上は「彼女が競技に出ることを許すべきではない」とした上で、「私たちのスポーツに永久的な傷を残すことになると思います」と決定に強く反対。

 また、ワリエワ選手が若干15歳でこうした事態に巻き込まれたことを憂慮し、関係する大人が誰かしら責任を取ることを望むとともに、「胸が張り裂けそうだ」と悲しい出来事へ心痛をあらわにしています。

 一方で、2006年の「トリノ冬季オリンピック」はじめ、世界や欧州選手権で幾度も金メダルに輝いた元露フィギュアスケート選手のエフゲニー・プルシェンコは裁定が下る前の13日、ワリエワ選手の画像をInstagramに投稿。

 自国のワリエワ選手を「フィギュアスケート史上最高の選手の1人」 「フィギュアスケートを前進させ、全く新しいレベルに引き上げる少女」と絶賛し、「このオリンピックが彼女に勝利の喜びと夢の実現だけをもたらすと信じています!」「地球上の全てのフィギュアスケートファン、専門家に感動を与えたことは間違いありません!」と確信に満ちた調子でコメント。コーチングスタッフも含めて「応援したいと思う」とつづっており、選手側を全面支持する姿勢をみせています。

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