528日間、作家に勉強を報告し続けた受験生が大学入試に合格するまで 「ラノベ化決定」「温かさ優しさに感動……」(1/3 ページ)
やりとりに「ラノベ化しよう」とのコメントも。
大学入試に合格するまでの528日間、TwitterのDMで進捗を報告し続けた受験生と、それを見守ってきた作家の交流が話題を呼んでいます。見守ってきた作家に詳しい話を聞きました。
作家の屋久ユウキさん(@Yaku_yuki)は3月22日、「528日間、一人で戦う受験生を見守ってました」と複数枚の画像を投稿。その画像には、屋久さんと受験生とみられるTwitterユーザーとのDMでのやりとりが写っていました。
画像によると、最初に受験生から屋久さんのもとにDMが届いたのは2020年9月8日。「高校2年生です」「行きたい大学を目指して約1年と少しだけ日々の勉強時間や模試の結果を記録させていただきます」というコメントとともに、1日目の勉強科目と勉強時間が送られていました。
突然見ず知らずの人間からDMが来たら驚きますが、屋久さんによると、著作『弱キャラ友崎くん』に出てくる友崎文也が日々リア充に向けた課題をクリアしていく行動を模して、「友崎くんチャレンジ」という動きが広がっていたことが背景にあったそうです。屋久さんに努力報告を送ってくるファンが多く、受験生もその1人でした。
日々送られてくる受験生の報告に対して、屋久さんも反応。DMにスタンプを押し続け、「競う相手がいないから努力のモチベーションを保つのが難しくなるかもしれないけど、そのためにここを使うといい」「100日おめでとう これからもずっと本番だけどきみならやれる ちゃんと見守るから安心して突き進んでくれ」と応援し続けます。300日目には、受験生から「屋久さんがいなかったらここまで続かなかったし、もしかしたら受験さえも諦めてたかもしれません」と感謝のメッセージが届きました。
日々、DMで努力を報告し、屋久さんから返事をもらっていた受験生でしたが、時にはつらいことも。451日目の報告では「自分の身の丈に合った大学を受けようとしたら父お得意の上を目指せっていう言葉が本当につらいです」「もう考えたくない」「母は全く関与してくれずもう味方がいないです」と苦しい心境が打ち明けられていました。
そんな受験生に対し、屋久さんは、「●●君の人生は●●くんのものだから、自分がしたいようにしていいぞ。レベルを上げるんだとしても下げるんだとしても俺は応援してるぜ」と返事。
その言葉に励まされたのか、受験生は次の日に「自分の道を進みます!!」と送ってきました。
迎えた入試前日。屋久さんは「俺がいろいろと語るよりも、ここに残ってる520日間の努力の証が全てだ。安心して受けてこい」と後押ししました。
2022年2月1日、屋久さんのもとに受験生から「受かりました 合格です!!」と合格報告が届きました。その後には、「辞めたい時が何回あったかなんて覚えてないですが、その度に屋久先生のことを思い出し努力し続けました」「このチャレンジや屋久先生がいなかったら絶対に無理でした。たくさんのことに感謝しながら大学生活頑張ります!本当に528日間お世話になりました」と長きにわたって見守ってくれたことへの感謝がつづられていました。
屋久さんの投稿には、「最後はちょっとうるっと来ました。かっこいいなこの子…本当に合格おめでとう」「ほんとうにめでたいし、屋久先生の温かさ優しさに感動してます…」「ラノベ化しよう」というコメントが寄せられています。
屋久さんに、受験生が合格したことへの感想や印象に残っているやりとりなどを聞きました。
画像提供:屋久ユウキさん(@Yaku_yuki)
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